第5回 青野文昭小品展!+ 追記11.23

  • 2017.11.16 Thursday
  • 23:58

 唐突ですが、青野文昭さんにまたまた展示して頂くことになりましたー。

 しかも今までにない新たな趣向です。従来のように完成作をお持ち頂くのでなく、弊店を現場に制作を進めて頂きます。それも何回か跨いで。気長なライブ感覚です。

 きのう閉店後から作業に取りかかりました。

 さっそく材料集めに春日町界隈を走査します。。なんて聞こえはよいけれど、傍から見ればどう転んでも、夜分におっさん二人でゴミ拾いです。さりとて、事前に危ぶまれた職務質問に見舞われることもなく、無事たばこの吸い殻やら包装、タイルの欠片とか収穫しました。ほくほく。

 店に戻り、ゴミ、じゃなくて素材を軽く払い、メディウムで固めます。乾くまでのあいだ、コーヒーでからだを温めつつ雑談。そして、いよいよ本格的に制作を始めます。

 青野さんご持参の広げた段ボールを壁にあてがい、塩梅を見定めます。たまさか斜めになったのが存外おさまりよく、それでゆこうとなりました。とりあえず角から着手。馴染みやすいように?ほぐしつつ、どれがあうかしらと、ゴミ、じゃなくて素材を見つくろいます。

 

 

 素材(ゴミじゃない)に合わせて輪郭を位置どり、カットします。

 それからあらためてゴミ(素材)をあてがい、ホットボンドで接着です。

 ゴミと段ボール、両者の折れ具合をうまく引き合わせながら手を動かします。

 

 

 先に切除していた段ボールの切れ端を再利用。継ぎ目に足して表面を馴染ませます(?)。

 そしていよいよ着色。青野さん、子どものころから一発で色を作るのが特技だったそうです。

 この包装の青も、迷いなく二本の絵具を交ぜてあっという間に出来てしまいました。

 

 

 

  長押でいいのかしら、この部位。とまれタイルの欠片を既成の設備に乗っけたうえで、段ボールと連携させています。

  これまでも壁かけレリーフ状の作品は決して少なくないけれど、奥と手前のディメンジョンをはっきりさせてるのは珍しいと思う。

 

 

 さらに、垂れていただけの下部を立ち上げます。

 というか、形状記憶合金さながら、元の箱状へ戻ろうとして、間違ったまま手をこまねいてる段ボールさんの図、というかんじ。

 そっちに曲がるはずじゃないのに!とかテープ中途半端!とかツッコミたくなる。

 あと、未使用のまま紙くず同然になってた封筒が、伝票のつもりなのかちゃっかり居座ってる。逆さまなのが微笑ましい。

 

 

 今後もご都合がつき次第、手を加えていって頂く予定です。たぶん年明けまでやってると思います。

 かなりのんびりした進行ですが、乞うご期待!

 

* 2017.11.23 追記

 さる日曜11/19、急に青野さんがいらっしゃり、さっそく手を加えて下さいました。

 この欠片は、先に弊店周辺で夜なよな拾ってきたものでなく、当日ご持参下さったものです。

 

 

 この日は、お若い折にお描きになったという、まんが同人誌もお持ち下さり、いっとう盛り上がりました。

 じつは青野さん、宮城教育大学の漫研を創立したメンバーのお一人なのです。といっても当時は1年だか2年程度で廃部になったそうですが。。

 孤独な少女の心境を金魚に託した、なかなか味わい深い作品でした。つげ義春や鈴木翁二みたいな、乾いたリリシズム。

 あと、小学生のころにお描きになったロボットものなんかも、定型を踏まえつつ処々工夫が凝らされてたり、ほっこり和みました。

 それにつけても、いかにも80年代な風が、同人誌いっぱい溢れかえっていて圧倒されっぱなし。。高橋留美子とか吉田秋生、あと青年誌に典型だった女性像。

 

* 追記 終り

 

 これまでの弊店での青野さんの展示はこちらからどうぞ〜。

 

 それから、ちょうど今、ご近所のせんだいメディアテークで、青野さんも参加なさっている企画展が開かれています。

こちらは旧から近作、小から大までたくさん出品なさっています。あわせてぜひ!!

 

 コンニチハ技術トシテノ美術

  会期:2017.11.3 - 12.24

  時間:11:00 - 20:00

  会場:せんだいメディアテーク 6階ギャラリー4200

  料金:一般¥500(高校生以下無料)

 

 かたや、恒例のつんどく読書会、第3回めが来る11/30(木)に開かれます。

 今回は橋本治の『花咲く乙女たちのキンピラゴボウ』です。懐かしい。。

 たぶん前後篇と割合ボリュームがあるから、つんどくにしてたっていう方も相当数いらっしゃりそう。

 よかったらお申し込みくださいね。主催のセンダイ自由大学さんのホームページからどうぞ!

 

 

 また多夢多夢茶会さんのチラシにイラストを書かせて頂きました。

 まいど好き勝手やらせてもらってます。。

 例によってB5中折りです。

 表紙では単なる一点透視に思わせて、、地続きの裏表紙とあわせ見ると、じつは歪曲収差をつけて画角を広々させてます。

 視心から左半分はトリミングしてるのです。

 

 

 広げると、こんなかんじ。

 収差に沿ってこつこつ描いていると、目がそっちに順応して、非ユークリッド幾何学を地で味わえます。

 いざ現実世界に目を向けたら、かえって歪んで見えてくらっくら!はじめてのときは吃驚してしまいました。。

 

 

 中を開くと、、銀杏並木の落葉もよう。今の時期は弊店の前も黄いろがキラキラきれいです。

 

 

 多夢多夢茶会その五

  出演:劇団 短距離男道ミサイル(演劇パフォーマンス)

     燃えるゴミ(未完成)

  構成:結城敬介

  日時:2017.11.26(日)

  会場:多夢多夢舎中山工房(仙台市青葉区中山2-18-5)

  料金:¥1500(1ドリンク付)20席限定・予約優先

     ※小学生以下¥500(1ドリンク付)

  主催:タゴマル企画

  予約連絡先:tamtamchakai@gmail.com

「多夢多夢茶会その四」チラシにイラストを提供しました〜

  • 2017.08.14 Monday
  • 21:18

 今さら告知もありませんが、、例年どおり、本年のお盆期間も通常営業しております〜。

 ただし、明日8/15(火)は定休です。ご注意をば。

 

 本題前に、お知らせ三っつ。

 

 まずは、さる7月に始まった「つんどく読書会」。次回の委細が決まりました。

 9月21日(木)。会場は、同じく弊店マゼランです。

 課題本は、サキの『クローヴィス物語』(白水社)。

 委細ほかご参加申し込みなどは、センダイ自由大学さんのホームページからどうぞー!

 

 

 前回の『ミス・ブロウディの青春』(スパーク)は、参加人数こそ少なかったものの、予想以上に盛り上がりました。

 著者じしんの、運命=シナリオを書き換えるという欲望を、メタフィクション的な試みとして、教師の影響から自律を企てる教え子の成長に読みとったり。あるいは、それが1930年代のイギリスを舞台にしていることから、ファシズムとの関連も話題に上がりました。ファシズムを美的に理想化する教師、彼女の栄枯盛衰はそのまま年表上のファシズムの足取りのアレゴリーになっています。

 次もみなさんとどんな読解ができるか今から愉しみです〜。

 

 話は変わって、、来月の下旬、仙台おとなりの塩釜で面白そうな展覧会があります。

 10代を仙台で過ごした経緯のある、若手作家らによるグループ展です。今や東京を拠点に、ご活躍目覚ましい方々です。

 絵画の門眞妙さんに写真の遠藤祐輔さん、そしてパフォーマンスの清野仁美さん。

 個別に活動なさってきたお三方ですが、並んでみると、ともに風景なり環境と、それに取り巻かれる主体(ざっくりした意味で)を手掛かりになさっている共通項が窺えます。

 ゆえに今展では、作品が仙台なり塩釜とどんな関係を結ぶのか大いに興味がそそられます。

 追って注目してゆきたいと思います。

 

 *「あなたと海のあいま、通り過ぎてゆくすべて」 

  会期:2017.9.21(木)~10.1(日)※月曜休

  時間:10:00-17:00

  会場:塩竈市杉村惇美術館市民ギャラリー
  料金:無料

  お問い合わせ:anatatouminoaima@gmail.com

  企画:門眞妙

  協力:新宿眼科画廊

  備考:10.1(日)16:00~17:00にクロージングパーティあり

 

 かたや東京、吉祥寺では、お馴染み青野文昭さんの大きな個展が開かれます。

 

 

 当初から伺っているいきさつから察するに、今回の大作は今までとはひと味違ったものになりそう。

 どうやら、池の頭公演の池という地理を糸口に編まれているらしいのです。震災以降、環境を参照する作品が増えてきましたが、これまで以上に踏み込んだしろものみたい。うぅ、見にゆきたい。。

 来月初旬からです。

 

 *「コンサベーション_ピース ここからむこうへ 青野文昭展」

  会期:2017.9.9(土)-10.15(日)※9.27休

  時間:10:00-19:30

  会場:武蔵野市立吉祥寺美術館

  料金:一般¥300、中高生¥100(小学生以下、65歳以上、障がい者の方は無料)

 

 閑話休題。

 

 かねて、チラシ制作で関わらせて頂いているイベント、「多夢多夢茶会」。今夏ふたたび開催されるに及び、またイラストを描かせて頂きました。

 例によって、B5コピー用紙を中折りしてます。

 

 

 俯瞰で入る表紙。フランス窓は、やっぱり魅力的なモチーフです。。

 

 

 これを開くと、、

 

 

 カットバックで室内へいきなり侵入。望遠パースと逆光で表紙とコントラストつけてます。

 そして、裏表紙へ回ると、、

 

 ふたたび外へ。ねこは、どうやらスズメを仕留めそこなった模様。。

 

 さて、イベントの内容はというと、、メインのジャグリングとともに、色んなジャンルのパフォーマーが舞台にあがります。

 今回の新味は、人形遣いの長井望美さんでしょうか。一方、ジャグラーには東京からハチロウさんが招かれます。ホスト側からは南部大地さんが演奏なさるとのこと。いつもジャグリングで参加なさる結城敬介さんは、構成演出に回られるそうです。

 

 ※「多夢多夢茶会 その四」

  日時:2017.8.27(日)17:30開場/18:00開演

  開場:多夢多夢舎中山工房

  料金:¥1500(1ドリンク付)20席限定・予約優先

  主催:タゴマル企画

  予約連絡先:tamtamchakai@gmail.com

『Blind Date』出版!「カメラになった男」上映!「つんどく読書会」開催! + 2017.7.7.fri. 追記

  • 2017.06.21 Wednesday
  • 21:15

*** 2017.7.7.fri. 追記

 

 下記本文でご案内した「つんどく読書会」、もう来週の木曜7/13です。まだ残席あります。よかったらお申し込み、どぞー。詳しくはこちら

 ちなみに、、当日、第1回目の課題本は、『ミス・ブロウディの青春』(ミュリエル・スパーク、白水Uブックス)に決まりました。

 お申し込み時に参加者から挙げて頂いた候補本のうち1冊を、つど選ばせて頂くという趣向です。

 本書を挙げて下さった方は、候補すべてが白水Uブックス固め。気づくとあるレーベルがまとまって積ん読状態、、案外ありそう。っていうかぼくも身に覚えあります。。時間とれたら、まとめて読もう!とか思ってたりして。

 

 それから、明日7/8(土)、TV番組「あらあらかしこ」さんで春日町が紹介される予定です。弊店も取材して頂きました。よかったらご覧下さいね!

 チャンネルは、仙台放送。朝の10:25〜だそうです。

 

 あと、先月号の『HOT PEPPER(仙台版)』(2017.6)さんの特集記事「仙台BOOKカフェ」でも弊店を取材して頂いています。他には、お馴染みの火星の庭さんと、昨年あたらしくできた2店舗。Café 青山文庫さんとbook cafe 横顔さん。

 

 そして、明後日7/9(日)は、もはや言わずもがな「カメラになった男」の上映会があります。1日限りですが、4回上映されます。絶対おすすめですよー!お待ちしてます!!タイムテーブルは下記本文に!

 当日は、ぼくも関係者ゆえ、店舗の方は早仕舞い致します。10:00〜15:30 と変則営業です。どうかご了承お願い致します。

 

***

 

 告知の連打です!まいどながら後手ごてです!よろしくです!!

 

1. ついに上梓されました、志賀理江子さんの写真集『Blind Date』

 弊店で、同名の展示をして下さってからもう4年が経ちます(飯沢耕太郎さんによる展評)。爾来ずっと待ち焦がれておりました。。

 実はつい先日から、やはり同名の、でもこんどは大きな展覧会が、香川にある丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)にて開かれています。それにあわせて出版されたのです。

 本日から弊店でも取り扱い始めました。メチャメチャかっこいいです。ぜひお手にとってみて下さい!

 

  『Blind Date(ブラインドデート)』志賀理江子 写真、森大志郎 デザイン、

   T&M Projects、2017、¥8,640(税込)、※ 今なら非売品ポストカード付き!

 

 

 本体は(四方)帙に収められています。これをひらくと、、

 

 

 ひだりの羽に、ビッと暁が仄めき、上下の羽にタイ語(たぶん「ブラインドデート」)がぶっきら棒に現れます。

 

 帙の内側の全容はこんなかんじ。今しも視界がひらきつつあるような黎明、「ブラインド」の幕開けです。ちなみに、本来は「ブラインドデート」って、初対面どうしの逢い引きを指します。

 

 

 

 本体は全頁袋綴じ。でも、紙質のせいか、不快なごわつきはありません。それどころか、知らずしらず、指先がわずかな撓みに吸い寄せられています。めくる感触がしっとりして、心地よいくらい。

 

 

 

 これは、おまけのポストカード。小牛田にある、志賀さんのアトリエ「スタジオ・パーラー」です。廃業したパチンコ屋さんをそのまま転用なさっています。天井がうんと高く、冬は超絶寒いそう。夏は。。なかなかハードな環境のようです。

 それにつけてもこのポスカ、怪しげな雲行きといい、鳥の群れといい、つくづく志賀さんぽい。。

 裏面には直筆サインが!!

 

 

 それから、もし志賀さんの過去の写真集をご覧になりたい方がいらしたら、お声がけ下さい。いつでも店内で閲覧して頂けます。

 非売品ですが、『Lilly』『CANARY』『カナリア門』『螺旋海岸』『北釜写真アルバム』あります。

 

2. その志賀さんを中心に、知人数人とドキュメンタリーの上映会を開きます。

 

 

 写真家の中平卓馬を撮った『カメラになった男』です。

 60年代末から70年代にかけ、中平は、自他の別なく苛烈な批判を遂行し「記録」としての写真を追究します。ところが、77年に突如昏倒し、多くの記憶を失います。爾来、かつて自らものし、写したはずの批評文や写真をためつすがめつ見返しては、自己を再構築しつづける日々が始まります。

 映画は、2001-03年、つまり60歳半ばにいたる彼の、今なお再構築を繰り返し、淡々と闘い続ける姿を追っています。

 道すがら、中平を知らない観光客から「(記念)写真を撮ってほしい」とカメラをさし出されるや、勢い自分の撮りたいものへフォーカスを向ける中平。眠りこむホームレスの男性を目ざとく写しとったり、ねこのそっけない一瞬を待ちにまったり。中平の一眼レフへ寄り添う映画のカメラは、いつしか観客をも巻き込み、新たなまなざしの生起に立ち会わせてくれます。

 

 上映するのは、7/9(日)たった一日だけですが、朝から計4回を予定しています。ご都合のつく方はぜひお見逃しなく!

 また中途には、監督の小原真史さんを迎え、主催メンバーとの座談会。締めくくりにはサービスとして、ジャン・ユンカーマン監督の『日本国憲法』を無料上映します。

 

 なお、当日ぼくも座談会の末席に連なる予定ゆえ、店を早じまいします。15:30ごろから畳み始めるつもりです。どうかお気をつけ下さいね。

 

  会場:せんだいメディアテーク7Fスタジオシアター

  タイムテーブル:10:00-『カメラになった男』上映 /12:30- 同左 /14:30- 同左 /16:20- 座談会

  /17:30- 『カメラになった男』上映 /19:20-『日本国憲法』上映

  料金:¥1,200(入替制、各回20分前より受付)

  主催:LONG HOPE MEETING(tel 080-3952-7430)

 

 それから、本上映に関連してブックフェアを催します。会場は、弊店とカネイリさん(せんだいメディアテーク1F)。

 会期はもう始まっており、およそ7月の下旬まで予定しています。かたや、カネイリさんは7/1から。

 なお、今回は、心強い同業者に協力を仰ぎ、委託販売させて頂いています。最近、泉区から青葉区の五橋へ越してらした古書 水の森さんです。色んな写真集をしこたまお持ちなのです。この場を借りて改めてお礼をば。本当にありがとうございます!

 

 

『来たるべき言葉』に『新たなる凝視』、、挙げ句ドイツの出版社スタイトルから出た『THE JAPANESE BOX』まで!

 

 

 ほかにも東松照明の『OKINAWA 沖縄 OKINAWA(沖縄に基地があるのではなく基地の中に沖縄がある)』や『I am a king』、それに北井一夫『三里塚』等々目白押し。

 あと、弊店からは沖縄の歴史や政治に触れる本もいくつか見つくろっています。映画の、クライマックスのひとつが沖縄/琉球にかかわっているのです。

 

 

3. 弊店を会場に、小さな読書会が企画されました。センダイ自由大学さんからお声がけを頂きまして、初めて試みます。

 端的にいうと、みなで積んどく本を消化してみよーというお誘いです。

 

 

 さしあたり、第1回めは7/13(木)20:15-22:00。参加費¥1,000(コーヒーとクッキー付)に定員6名です。できれば、少なくとも6回は継続したいのだけれど、それも反響次第。どうなることやら、どきどきです。。

 詳しくはこちらをご覧下さい〜。

『マゼラン・マガジン』臨時増刊号(贋作 佐藤純子)!

  • 2017.04.20 Thursday
  • 23:01

 もう4月も中旬まわっちゃいました。花粉症でうかうかしてる間に、ときの経つのが速いこと。例年だと、ピークは2月だったのに、今年にかぎって今ごろ迎えてます。おまけに昨日の暴風のおかげでずるずるのぐずぐずです。うぅ。。

 

 まずは、ゴールデンウィークの営業について。

 いつもと変わらず、火曜は定休を頂き、それ以外は通常営業いたします。なので、4/25、5/2、5/9がお休みです。どうかお間違いのないよう!

 

 さて、振り返ってみたら、青野文昭さんの個展がほぼ半年にさしかかっていました。まいどながら、ぼくのわがままにお付きあい下さり、青野さんには感謝しても仕切れません。そして、ご覧下さった方々へ、、ありがとうございました!いずれまた、時機を見計らって展示して頂けたらと考えています。その折にもどうかよろしくです。

 

 それから、4月11日(火)には、佐藤ジュンコさんの個展にあわせたトークイベントが開かれ、ぼくも登壇させて頂いたのでした。嵐のなかご来場下さった方々へ、あらためてお礼申し上げます。ありがとうございました!

 ジュンコさんの作画風景を上映しながらの談話。個人的には、あれこれ発見があって愉しかったです。。が、何ぶんぼくのしゃべくりのお粗末さといったら。。平謝りするほかありません!

 それでも、ジュンコさんが積極的に解説して下さったおかげで、かなり実のある内容になったのではないかしら。ジュンコさんをはじめ、会場のタナランスタッフのみなさま、お世話になりました!

 

  当日は、おみやげ代わりにと思って、急遽こしらえたフリーペーパーを持参しました。『月刊 佐藤純子』のパロディです。思いのほか、ご本人にもよろこんで頂けたようで、ひとまずはほっ。。でも、ほぼ一夜漬けの代ものゆえ、見返すとあちこちに不備が。そこで、ところどころ修正して改訂版を作りなおしてみました。よかったらどうぞー。店頭で配布してます。

 

 『マゼラン・マガジン』臨時増刊号(贋作 佐藤純子)、高熊洋平 著、書本&cafe magellan 発行、2017

 

 例によって、A4コピー用紙(期せずして「月刊 佐藤純子」とおなじ!)の四折です。

 

 「月刊 佐藤純子」に登場するジュンコさんの自画像、じつはそれほど似ているようには見えません。近ごろは、髪型すら現実とは異なってたりしますし。

 ともあれ、今回の「贋作 佐藤純子」では、ご本人ではなく、この似ていないキャラの方を真似たつもりでした。ところが、描いてるうちに、目の前のキャラを通り越して、ご本人の面影が過ることしばしば。めまいがしました。

 似ていないはずのキャラをなぞっているのに、まさに似ているとしかいえない表情が見えてしまうのです。まぁ、自分で描いているわけですから、その分はさし引く必要がありますし、単なる気のせいかもしれません。とはいえ、不思議な感覚に襲われたのは事実です。

 

 

 ところで、随分むかし、森進一や野口五郎をまねるコロッケに震撼した時期がありました。小学生のころでしょうか。度が過ぎていて、ちっとも同じでないのに、本人を連想させずにおかない芸の数々にびっくりしたのです。

 類似という概念は、あるパタンの認知にかかっていて、オリジナルそのものとは実はさほど関係ないように思われます。逆にいえば、森進一本人すら、あるパタンの部分集合に過ぎず、パタンじたいは、さらに増幅、転調し、本人をも凌ぎうる余地があると考えられます。

 コロッケが押し進めていたのがまさにそれでした。オリジナルに先駆けて、類似としての「森進一なるもの」のパタンを身をもって示していたのです。

 コロッケに限らず、モノマネ一般にともなう興趣は、このパタンの拡張性にこそ由来しているのではないか。本人という現実を踏み越えゆくそのさまは、想像力のはたらき、すなわちフィクションそのものの問題へ踏み込んでいます。身近な知人を真似るだけでも、場を和ませ、余興や遊び(場合によっては、揶揄や批判)になりうるのは、きっとそのために違いありません。

 

 今作は、自覚するともなしに、コロッケを初めて見たときの感動を反芻させながら筆を進めていました。

 似るって、つくづく不思議に思えます。。

『月刊 佐藤純子』(ちくま文庫版)はじめました!

  • 2017.03.16 Thursday
  • 23:05

 花粉、舞ってますねぇ。例年よりはましだけど。。目と鼻がもやもやして集中力が削がれます。うぅ。でも、これを越せば、すぐに春!夏が俟ちどおしい。

 

 さて、弊店にて小品展をひらいて頂いている青野さん。今月末から、あらたにグループ展へ参加なさるそうです。

 ただ、メイン会場は青森県立美術館らしく、今回ご紹介するのは、あくまで東京で開かれるサテライト企画の方です。ご興味のある方はお間違いなく!もちろん、本会場へもぜひ訪ねて頂きたいのはいうまでもありません。

 くわしくは把握していませんが、どうやらアニメーション作家の水尻自子さんとコラボなさるみたい。!?ぜんぜん想像つきません。どうなるのかしら。。

 しかも、参加リストには、仙台ゆかりの宮崎夏次系(まんが家)さんのお名前も!おぉ。こちらは柴田聡子(ミュージシャン)さんとコラボって、、こっちもよくわかりません。う〜む。

 

 ラブラブショー2

  会場:青森県立美術館

  会期:2017.4.28-7.2

  料金:一般¥1300〜

  

  東京飛地展示

   会場:カマタ ソーコ(東京都大田区荻中3丁目22−7)

   会期:2017.3.30-4.30

   料金:無料

 

 閑話休題。

 

 いっぽう市内では、知人のイラストレーターが個展をひらきます。それにあわせて、、というわけでもないのですが、近ごろ出版された、当人の著作を弊店でも取り扱います!

 

 

 『月刊 佐藤純子』佐藤ジュンコ 著、筑摩書房、2016、¥950

 

 いまだと、フリーペーパーの『月刊 佐藤純子』発売記念号、そして文庫化記念限定しおりもおつけしております〜。おとく!

 

 

 著者が、2009年から配り歩いてきたフリーペーパーをまとめたものです。失敗談やら仙台の一断面やら、身辺雑記がまんがに綴られています。振り返ってみると、けっこうなボリュームです。ちなみに、弊店もちょっとだけ出てきます。なつかしいな。

 

 話は前後しますが、著者の個展中にはイベントがいくつか目論まれており、うち一つにはぼくも登壇する予定です。著者の作業風景を肴に、根ほり葉ほり聞き出します。っていうか、某NHKの「漫勉」スタイルをやってみたいってだけですけど!タナランさんには、撮影やら機材などお手間おかけします。。

 

 TURNAROUND企画展覧会 佐藤ジュンコ(38)

  会期:2017.4.4-4.16(月曜定休)

  会場:Gallery TURNAROUND

  備考:4.4.19:00- オープニング新年度会(¥1000)/4.11.19:00- アーティストトーク(ゲスト 高熊洋平)/4.15.19:00-本を肴に酒を楽しむ会(マスター 小川直人)

 

 ジュンコさんのまんがは、一般的にはいわゆるコミックエッセイに分類されそうです。このジャンルは、西原理恵子(『毎日かあさん』)や細川貂々(『ツレがうつになりまして。』)いらい、めっきり立派な市場に育ちました。先達には無論、1980〜90年代のいしかわじゅん(『フロムK』)やとりみき(『愛のさかあがり』)、あるいは岡崎京子など存外多くの作家を数えることができます。それでもやはり、輪郭が自明になったのは2000年代に入って、先述した西原たちからではないでしょうか。というのも、爾来、様式や流通のあり方が膠着したように見受けられるからです。表情に乏しい点のみの目。家族や病気などのワンテーマ主義。まんが誌以外の、ターゲットを絞った連載等々。

 かたや『月刊 佐藤純子』はというと、点目は踏襲されているものの、無責任なフリーペーパーが出自のゆえか、テーマは拡散し、ひとつには収まりきりません。流通だって行き当たりばったりです。けれど、気まぐれに描き、配りあるくそのプロセスにこそ、商業作品では不可能な本書の魅力が由来する、そんな気がしてなりません。

 そこでは、内容はもとより、生産と流通の形式(リズム)までもが、ふだんの何気ない暮らしぶりと同期しています。日常がまんがに綴られる一方、まんが自体もまた日常へ溶けこんでいるのです。両者は見境なく折り重なり、今ここが多重化します。まんがは、彼方に夢想される異世界なのではなく、目の前の、まさにこの世界が同時にまんがでもありうるのです。

 例えば、三本しか指の描かれないキャラたち。彼らを思うともなし、ジュンコさんの手もとを覗くと、見たこともない指使いでペンを握っていて、驚いたことがあります。まんがにつられて日常を顧みたら、うっかり踏み外してさらに傍らの別世界へ不時着してしまったかのようでした。ともあれ、その筆遣いを眺めるうち、これと比べたら案外三本だけでもこと欠かないのかもしれない、そう思いはじめている自分に気がつきました。まんがは、日常の秩序をこともなげに再配置して人をそこで遊ばせます(ケンダル・ウォルトンの「ごっこ(遊び)理論」を参照。『フィクションとは何か』等)。

 まんがが手渡されるたび、世界は多重化し、日常一辺倒のままではいられなくなります。輻輳する世界によって、著者も読者もあらぬ方へ逸脱を余儀なくされるのです。今回の文庫化もその賜物だったりするのかもしれません。

 すると、本書の身上は、ネタ(内容)そのものではなく、かえってその外部、つまり、日常とまんがが節操なく混じり合う現実のプロセスにこそ懸かっている、やはりそう考えられそうです。だから、話数を仕切りなおすたび自己紹介を繰り返し、しきりと語りかける話法が採用されるのでしょう。外部が尊重されているのです。この性向は点目の機能にまで及んでいます。余計な感情移入を防ぎ、読者をまんがの外に留めおくのです。

 ちなみに、一般的なコミックエッセイの場合も、内面の回避がおそらく点目の理由です。ネタ(ワンテーマ)の効率的な伝達にとって、複雑な心境は障碍でしかありませんから。ただしこんどは逆に、読者はネタへ、つまり作品内の消費へ促されます。ネタ(ワンテーマ)を軸に編まれた構成や媒体が、そう仕向けるのでしょう(点目そのものはニュートラルな記号だが、おかれる環境や文脈に応じて役割を変えうる。いわばヤコブソンいうところの「シフター(転換詞)」だ)。

第4回 青野文昭小品展 第5期

  • 2017.02.20 Monday
  • 19:24

 先週、展示替えしましたー。

 昨年9月を皮切りに、5回にわたって継続して参りましたが、おかげさまでこれが締めくくり。欠かさずご覧下さった方も、未見という方も、ぜひこの機会をお見逃しなく!

 3月いっぱいやってます。

 

 

 前回同様、2014年に韓国で滞在制作された作品たちです。とあるモーテルの備品がはぎ取られ、例によって「直さ」れています。

 今回は、ほぼすべての素材が壁紙なので、展示壁に相当同化しちゃってます。というよりむしろ、後者へ作品をあてがっているようにも見てとれて、さながら展示空間じたいを直しつつあるかのよう。。なんて妄想が過ぎるかしら。

 

 

 青野文昭さんの公式ホームページはこちら

 

 ところで、縁あって最近、ある読書会へ参加することになり、うん十年ぶりに『吾輩は猫である』をひもときました。じつは、通読するのはこれが初めて。お恥ずかしながら、話数ごと順不同でしか接したことがなかったのです。

 結果、、すこぶるおもしろくって、蒙が啓かれまくりでした。

 例えば冒頭、猫が池をかすめて苦沙弥宅へ転がりこめば、仕舞いには甕へ転落して水死してしまいます。もとより水は、『草枕』のオフィーリアを引くまでもなく、漱石にとって死を仄めかすモチーフです(逆に温水は生/性の奔出にかかわる。『猫』なら銭湯の大男=ニーチェの超人とか。この点たしか芳川泰久さんが詳細に論じてたはず)。

 つまり、猫は当初から一貫して冥界に臨む存在だったのです。作中、誰とも交流を全うできないまま孤独に幕を閉じるのもむべなるかな(人はいわずもがな、種を同じくするクロは中途退場、三毛子は知らぬ間に亡くなる)。

 そもそも、漱石じしんのカリカチュアたる苦沙弥に対して、猫はツッコミ役のメタ意識(超越論的な自己)を託されています。苦沙弥たちの生きる世界に、居場所なんて見出だせるわけありません。

 これは、漱石の養子経験が強く反映してる気がします(2回も養子に出されたうえ、籍を先方へ据え置いたまま再び夏目家へ引き戻された過去がある)。家なり社会のどこにも腰を落ち着けられず、居心地わるさを拭えない(仙台弁でいう「いづい」!)。それでもなお、事態をユーモラスに語り直しては引き受けてみせること。そうして初めて、この世界の傍らに、かりそめであれ「私」の居場所を切りひらくことができる(漱石にとって『猫』なる写生文は、たぶんそういう切実さと裏腹なんだと思う。マゾッホ的ユーモアにも通じる)。

 養子小説(?)としての『猫』。かって細切れに拾い読みしていた折には、完全に見落としていました。

 

 次回は、伊藤整の『近代日本人の発想の諸形式』を読む予定。またあたらしい発見があるとよいなぁ。

第4回 青野文昭小品展 第4期+2016.1.23 追記

  • 2017.01.19 Thursday
  • 18:59

 この月曜に展示替えいたしましたー。

 今回からは、韓国の済州島で滞在制作された作品です。

 時期は沖縄と同じ2014年のこと。アラリオ・ギャラリーの要請に応じて、廃業したモーテルを会場に、現場の壁紙などを素材に仕立てられ、その場で展示されました。

 

2016.1.23 追記

 その後、青野さんからご教示頂いたところ、済州島での展示は、今なお継続中なのだそうです。最終の期日は未定のようです。

 てっきり、会期は過ぎてしまったものと勘違いしており、不正確な記述をしてしまいました。申し訳ないやらお恥ずかしいやら。。

 大変失礼いたしました!

 公式ホームページARARIO MUSEUM内のDONGMUN MOTELの案内ページで紹介されてます。

 

 ちなみに、青野さんご自身のホームページでも、詳しく紹介なさっています。あわせてぜひ〜。

  * 済州島プロジェクト 2014

  * 沖縄滞在制作 2014

 

 

 図らずも、壁紙オン壁紙になりました。

 組成が、壁紙を接木しては延長する作品ゆえか、それをさらに壁面へ重ねると、展示壁じたいが作品の延長に見えてきます。

 なんだか、ロバート・ライマンみたい。

 

 

 

 これも、元来が壁に取り付けられているものだからか、鑑賞と同時に、違和感なくインストラクション(指示)への態勢が惹起されます。おまけに、例によって修復部があえて拙く仕上げられており、いかにも紛いものっぽい。「矢印の先に非常口なんて本当にあんの?」そんな疑念まで誘発されたり。

 こういう、インストラクションを発揮する(観者の身体なり空間を巻き込む)作品って初めてじゃないかしら。。従来だと、矢印があっても、それを繰り返し増殖させて、意味不明な記号へ還元したり、作品の内側で決着をつけてた気がします。

 

 ちなみに、今回のとは別に蛍光管を実装するタイプも作られたのだそう。点灯してるところ見てみたかったな。

 

 

 次回は、たぶん2月中旬ぐらい?に最後の展示替えを予定しています。

 

 そうそう、『美術手帖』の最新号(2017年2月号)に、青野さんも取材されてます!

 特集は「アウト・サイダーアート」。アウトサイダーデビューです。

 ことばの意味を広くとって、批評家の福住廉さんが取り上げて下さっているそうです。

 (じつは、都合がつかずまだ誌面を確認できてません。トホホー!)

2017年、あけました。

  • 2017.01.01 Sunday
  • 13:10

 今年の幕開けは穏やか。なかなかよいお天気です。といっても、寒さは一向に緩みませんが。。

 ともあれ、本年もどうかご愛顧よろしくお願い申し上げます〜。

 

 

 なお、先にお伝えしていたとおり、本日元日と明日1/2は通常営業。明後日1/3(火)は定休です。4日からは、もちろん通常どおり開きます。

 年末に、けっこうな量を入荷いたしました。親の敵のごとくガシガシ品出ししてます。ぜひ覗いてみて下さーい。

 青野文昭さんの小品展も継続中ですよ!

第4回 青野文昭小品展 第3期 + 2016.12.18追記

  • 2016.12.05 Monday
  • 21:43

2016.12.18追記

 年末年始の営業につき、お知らせです。

 例年どおり、火曜定休以外、通常営業いたします。大晦日と元日も開きますよー。

 (※ 火曜日は12/27と1/3です)

 よかったら、どうぞ遊びにいらして下さいね〜。青野さんの小品展もご覧頂けますし!

 

***

 

 展示替え、予定から一ヶ月も遅れてしまいました。。

 ごめんなさい!!

 埋め合わせというわけでもありませんが、、遅れた一月分、会期を延長します。来年2月まで開催することに致しました。

 あらためてどうかご周知よろしくです!

 

 

 引きつづき、軽トラをモチーフに充てたエスキスです。ただし今回は、つい最近手がけられたものばかり。ホヤホヤです。

 どうやら青野さん、過去のエスキスを引っ張りだしてるうちに、あらためて構想を練り直してみたくなったみたいです。

 というのも、2年前のくだんの作品は、展覧会の終了にあわせて解体され、もう存在していないものですから。

 それでも、作品の端緒にあたる軽トラの断片だけは、引き取って今も手許にあるらしく、いつかまた、別の形で再生させるべく保管なさっているのだそう。なんだか、破壊と復活を繰り返す、火の鳥みたいでおもしろい。

 

 

 いつもだと、かけら、つまり部分を編み上げる果てに全体を浮かび上がらせることが多い青野さん。でも今回は、逆に周辺や背景、支持体を焚きつけ、結果かけらを精錬させるような手順が目立ちます。

 ご本人曰く「囲ってみた」のだそう。従来にない手管ゆえ、今後どう転がってゆくのか。愉しみなシリーズがひとつ増えました。

 

 他方、市内別会場でも青野さんの個展があります。あわせてどうぞ〜。

 

 青野文昭展」

  会場:SARP 仙台アーティストランプレイス(仙台市青葉区錦町1-12-7)

  会期:2016.12.6-12.11

  時間:13:00 - 19:00(最終日 -17:00)

 

 ところで、前々からお伝えしていた劇場アニメ「この世界の片隅に」(片渕須直 監督、こうの史代 原作、2016)、初日に見て参りました。

 完成度がハンパなかったです。作画や音響、その他細かい演出の数々、どれもこれもとんでもないクオリティでした。が、、原作に撃たれた経験のある身にとっては、一抹の物足りなさも。。

 

 

 主人公のすずは一貫して、お絵描きを通して、現実と向き合い、そして人との関係さえも築いてゆく存在です。つまり、彼女にとって、生きるというリアルな問いは、いかにフィクションを紡ぎうるか、あるいは編み直せるか、そう想像力が試されるかたちで立ち現れます。原作では、そのダイナミズムが線の大胆な描き分けによって(最終的には色彩と線のコントラストをも巻き込んで)力強く構成されていました。

 ところが、アニメではこの軌道がめっきりぼかされており、何だかはぐらかされてしまった印象です。。何しろ「マイマイ新子と千年の魔法」(2009)を撮った監督です。そこでは、リアルとフィクション(精確にはフィクションの複数のレイヤー)の関係を、少女ふたりが各々固有の成長を遂げる、重層的なプロットへ巧みに組み上げ、見事に着地させていました。だから今回も、、なんて勝手に期待していたのでした。

 

 

 とまれ、「この世界の片隅に」についてはいつかちゃんとまとめようと思います。

第4回 青野文昭小品展 第2期

  • 2016.10.19 Wednesday
  • 21:47

 先週、展示替えして頂きました〜(前期の展示はこちら)。

 例によって、2014年に沖縄で滞在制作された、ゆかりの品々です。

 

 

 今期は、作品そのものはなく、エスキースを中心に記録写真も交え、ドキュメンタリー仕立てになりました。

 拾い集められた素材が、どのように作品へ練り上げられたのか、その軌跡が辿れます。

 

 

 

 

 いくつかのエスキースを跨いで、軽トラの位置に変遷が窺えます。

 結果、完成した姿がこちら(※ 今展では写真のみ)。

 

 

 なお、素材が拾われた現場はこんなようす。

 いつからなのか捨ておかれた軽トラに蔦や塵芥がまとわりついて、吹きだまりがひっそり息づいています。

 青野さんに伺ったところ、この場じたいに魅了されたのだそうです。どこか「御嶽」みたいだったとも仰っていました。

 

 滞在制作では、まるで当の磁場を移築するかのように、株分けされたトラックが、段ボールを巻き込み、結界めいた障壁を立ち上げています。

 場がモチーフというのは、青野さんにとってはかなり珍しい、、というかほぼ初めてではないかしら。いつもなら物体が主体ですから。

 

 

 ところで、エスキースは、必ずしも常に描いているわけでないとのこと。言葉による走り書きに、時おり添えるくらいが通例らしいです。たぶん、そもそもの制作原理が、つどに応じて取り繕うように手口を積み上げてゆくブリコラージュだから、図面を事前に用意したところで、詮ないのでしょう。

 しかし、今回のように、規模が大きく、かつ落とし込むべき空間が予め決まっている場合、エスキースは避けられないように思われます。今後、青写真的なるもの(ざっくりしたエスキースと、寸法を採る設計図とでは分けて考えるべきでしょうが、あえて曖昧なままひとまとめにしておきます)とブリコラージュ的な手並みの関係性が、ひとつ大きな問題をなしそうです。原理上は、相容れないでしょうから。

 

  上掲エスキース、写真ともにすべて2014年

 

 話はまるきり変わりますが、念願かなって昨日ようやく、風の沢ミュージアムへ行って参りました(青野さんに多謝!)。

 岡崎乾二郎さんの作品はもとより、敷地の風情じたいがおもしろく、ずいぶんと長居してしまいました。いいところだったなぁ。それにネコ、めんこかったし。。

 そういえば、うわさに聞いてたかぼちゃ、実が悉くなくなってました!もう収穫された後だったのかしら。

 

 なお、岡崎さんの展覧会は、会期があとわずか、10月23日(日)までです。22日にはワークショップもあります。

 

 おかざき乾じろ「POST/umum=oct/opus」展

  会場:風の沢ミュージアム(宮城県栗原市一迫片子沢外の沢11)

  会期:2016.4.24(日)〜10.23(日)
  時間:11:00〜17:00(10月は16:00閉館)
  休館:水、木曜(祝日は開館)
  料金:一般¥700/未成年者無料(20名より団体割引¥600)
  駐車場:約20台
 

 

2016.10.31追記

 さる29日(土)の青野文昭さんのトークイベント、おかげさまで無事に開催できました。

 ご来場下さった方々、ありがとうございました。そして、青野さんご本人に多謝!遅くまでお疲れさまでしたー。

 例によって拙い進行で面目なかったですが。。

 とはいえ、青野さんの思考プロセスがいくつか明らかになった気がします。今後の参考になればな、とかすかに期待。。

 いっぽう展示じたいは、まだまだ年明けまで続きます。次の展示替えは、11月中旬ぐらいかしら。委細が決まり次第、ご報告いたしますね。

 

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