中村綾緒 写真展 後期

  • 2013.01.19 Saturday
  • 12:42
 本題まえにふたつお知らせ。。
 ひとつ。ココナッツのキューブクッキーを入荷しましたー。ひと袋220円。
 いつもすぐ売り切れてしまうので、お早めにどうぞ!

 焼き菓子つばめどうさん 作

 もうひとつ。もうすぐ、火星の庭さんはじめ知人のみなさんが、一年ぶりに「おとのわ」という音楽イベントを開催します。
 もはや定番(?)となった友部正人さんやふちがみとふなとさんらとともに、仙台のyumbo(ユンボ)ももちろん出演。そのほか音楽ばかりか、手づくりの市場やワークショップ、それから人形劇など見どころ満載のようです。
 あいにく自店舗営業のため、ぼくは伺えませんが、迷っている方はぜひ!ぼくの分も楽しんできて下さいー。

 ★ おとのわ
  期日:2013.2.3.sun
  時間:12:00-18:30
  会場:Rensa(レンサ)/仙台市青葉区一番町4-9-18 TICビル7F
  入場料:前売¥2500、当日¥2800(全席自由)
  備考:収益のすべてが、母子週末保養プロジェクト「ちいさなたび Japan」(放射能汚染にも拘らず避難移住できない母子を対象に保養を目的として活動する団体)に寄付されます。


 閑話休題。

 中村綾緒写真展「あつめたひかりをそらにかえすツアー in 仙台」。後期が始まってもう半月が過ぎました。会期は来月の24日まで。どうかお忘れなくー!今年は雪が多いようですので、足許にお気をつけておいで下さいね。

 ★ 写真集と珈琲、古本のじかん
  会期:後期 2012.12.31(月)-2013.2.24(日)
  時間:10:00-20:00(土日のみ-19:00、火曜定休)
  会場:書本&cafe magellan(仙台市青葉区春日町7-34)
  料金:無料


 2007から2010年の作品です。前回が2011年のものだったので、やや遡ることになります。

 夜桜の見物に集う人びと、彼らを切り取ったスナップ。「night」シリーズです。前回同様、鮮明さは一向に顧みられません。スローシャッターやソフトフォーカスが、被写体を大きく歪ませています。かろうじて人と判別しうるものの、顔だちはおろか状況さえ覚束ないくらいです。かりに、人影が認められるにせよ、中村さんの照準は、彼/女そのものにではなく、その身体を照らし、かつそこに映える光の方へ向けられます。光が身体に触れるその戯れを正確に剥ぎとるのです。ただし、撮影後の加工は一切なく、あくまで出会い頭の光景をそのまま定着しています。やはり画面のエフェクト(効果/結果)よりか、現場のできごとが尊重されているようです。

 例えば、わずかな灯りのもと思わず振りかえる女性。手ぶれの軌跡が走り、ピントも外れています。まるで準備する間もなく慌ててシャッターが切られたかのよう。目を凝らすことよりも、何はさておきカメラを振りむけることが優先されているのです。そもそも、振りむかないうちは対象が何であるかさえ知りようがありません。見ることは、振りむくことに先立たれているのです。
 ところで、つい振りむくにしてもきっかけが必要です。被写体がそれを担います。人影や視線が閃光や光暈として目の端を掠めるのです。ほとんど気配としかいいようのない光の戯れです。しかも、気配によって振りむく質も変わります。おなじく被写体が振りかえっていても、それを逆光のさなか見返すや圧迫感とともに時間に溜めが生まれています。
 ちなみに、この光の気配は、前回に見た「water」と「pray」にも姿を変えて継承されていました。身体に絡み囲繞する水、そして映像に触発され動きだす身体です。やはり変化しつつある予兆にどう振りむくか(目の前の出来事にどう同期するか)が問われていたのであって、水や身体、あるいは映像そのものが注目されることはありません。

 気配に応じて振りむいてしまうまなざし。見ることは、この事実に支えられて初めて叶います。このまなざしの条件こそ、中村さんにとって問題なのだと思われます。すると、振りかえる女性像を視認するだけでは作品を見過ごすことになりかねません。むしろ、画面そのものが女性に振りむき、思わず観者みずから振りかえってしまうこと。肝心なのは、まなざした結果見えるようになる対象ではなく、まなざしを可能にする条件の問いなおしを措いてほかにありません。

新年のご挨拶

  • 2013.01.02 Wednesday
  • 11:48
 2013年です。
 旧年もみなさまには大変お世話になりました。ありがとうございます。お陰さまでこうして年が越せました。
 本年もどうか変わらずご愛顧よろしくお願い申し上げますー。

 きのう元日の仙台はわりによいお天気でした。定休日だったので夕方までのんびり。陽光のもと何年かぶりに午睡をしてみたら、不意に懐かしさが込み上げてきたりして、なかなかよい年明けでした。

 ところで、さる年末には展示替えを済ませました。

 中村綾緒さんの展示もいよいよ佳境。後期に突入です。
 まいどながら、中村さんご夫妻には夜遅くまで作業して頂き恐縮でした。多謝!
 前回とはおもむきが一変し、さらに面白い空間ができました。ぜひ多くの方にご覧頂けたらと思います。
 委細はまた後日にお知らせしますねー。

中村綾緒写真展「あつめたひかりをそらにかえすツアー in 仙台」

 ★ 写真集と珈琲、古本のじかん
  会期:後期 2012.12.31(月)-2013.2.24(日)
  時間:10:00-20:00(土日のみ-19:00、火曜定休)
  会場:書本&cafe magellan(仙台市青葉区春日町7-34)
  料金:無料
  ※ 年末年始も通常営業(1/1(火)は定休)

中村綾緒 写真展 前期 続

  • 2012.11.26 Monday
  • 13:05
 今回は、ここ数年来のシリーズをふたつ、混淆させて展示します。「water」と「pray」です。前者は、飛沫や泡のきらめきが画面を覆い、後者は、それも含めて過去作を大きく投影、さなかに人を歩かせ再撮影したものです。どちらも被写体の輪郭が曖昧ですが、撮影後の加工は一切ありません。エフェクトへの執着は皆無です。あくまで、シャッター速度を弄るなど現場が優先されています。どうやらカメラは、絵づくりのためよりか、現場の出来事にアクセスする媒体の役を果たしているようです。

例えば「water」では、接写によって人体を断片化、肉塊へ還元します。余計な内面を削ぎ落とし、触覚そのものが担わされます。かたや水は、身体の動きに応じてまとわりついては押し返したり。そもそも、水の粘性や慣性は実際にかき回してみないと知りようのない特性です。静観するだけでは見当もつきません。動きの軌道や速さによって水の抵抗は目紛しく変化します。とろみのある愛撫が背中を伝い、抱擁感が足を包む。ときに藻掻けばもがくほど重みを増しさえするのです。水と肉は互いに触発しあって、前者に変幻自在なかたちを惹起し、そのつど後者にさまざまな機微をもたらします。そして、その限りにおいて水のかたちは肉の機微と釣り合います。シャッター速度はこの均衡点にこそ正確に同期し、そのかたちを定着するのです。

「pray」でも現場重視の姿勢に変節はありません。ただし、水に代わって映像が導入され、おのずと異同が生じています。まず、身体と映像、両者の輪郭がうやむやにされます。ただし、投影先が局部でしかない場合、とかく人体は遮蔽幕として物体に切りつめられがちです。注目すべきは、カメラが引いて複数の全身像が介入してくる作品。彼らの目には自分はもとより、隣人の輪郭すら揺らいで映り、絶えず焦点が安定しません。しかも壁に揺らめく映像には自分の影も落ちています。すると、一連の事態が彼らを突き動かし、まるで映像に働きかけるかのように振るまい始めるのです。ここでもやはり、カメラは人と映像が触発しあう均衡点に向け調整されています。とくに、甘めのフォーカスが、現場さながら動揺する焦点を、画面じたいに帯びさせ賦活します。否応なく観者もまた写真のなかへ巻き込まれることになるのです。

 水と身体、あるいは人と映像。いずれにしろ、両者が干渉しあう均衡点にその身を定位すること。近作の傾向は、初期作と比べると一層際立ちます。輪郭が曖昧なのは同様だとして、その機能がまるで異なるのです。例えば、初期の緩いフォーカス(セルフポートレイトなど)は、世界とのあいだに疎隔をもたらし孤立感を強めています。不明瞭な画面は、畢竟とりとめのない心境の投影に余地を担保します。いわば、主観的なのです。たとえ機械任せのノーファインダーが採用されようと、まさにそれこそ主観のとりとめのなさにふさわしい。翻って近作になると、もはや主観も客観もありません。撮影者はカメラを通して出来事に同期し、被写体とともにそれを支えます。写真は同期のタイミングを指し示し、観者をもその中へ招いてやみません。

中村綾緒写真展「あつめたひかりをそらにかえすツアー in 仙台」

 ★ 写真集と珈琲、古本のじかん
  会期:前期 2012.11.10(土)-12.30(日)、後期 2012.12.31(月)-2013.2.24(日)
  時間:10:00-20:00(土日のみ-19:00、火曜定休)
  会場:書本&cafe magellan(仙台市青葉区春日町7-34)
  料金:無料
  ※ 年末年始も通常営業(1/1(火)は定休)</span>

 写真集も販売中!サンプルもありますよ。どうぞお手にとってみて下さいね。


 取扱商品一覧
★ 写真集『魔法 MAGIC』(2011)¥50000
写真を始めた97年フィルム撮影時代からデジタルカメラに移行した2007年までの写真を元に、写真家自ら編集と装丁をした部数限定の写真集。

★ 写真集『Water』(2011)¥25000
2010年夏に撮影した写真を元に、写真家自ら編集と装丁をした部数限定の写真集。 

★ 写真集『pray』(2012)¥3800
★ 写真集『night I』(2009)¥2500、『night II』(2009)¥2500、『night III』(2009)¥2500
★ DVD『pray+water』(2012)¥3000、『night 2010』(2012)¥1500
★ ポスター『Water 2010』(2010)¥1000</span>
これらの商品は、中村さんのホームページでも紹介されています。こちらもどうぞご覧下さい。

中村綾緒 写真展 前期 続

  • 2012.11.11 Sunday
  • 23:07

 昨日から始まりました!中村綾緒さんの写真展。およそ4ヶ月にわたり開催します。
 高校を卒業するまで仙台にお住まいだったものの、今回が地元では初めての個展になります。貴重な機会なので、多くの方にご覧頂けたら嬉しいです。
 東京ではもう何度も展覧会をなさっており、各種メディアでお名前をご覧になったことのある方も少なくないかもしれません。今年の夏には国立近代美術館の「写真の現在 4」に参加、『日本カメラ』の5、7月号にも記事が掲載されています。

 闇夜に浮かぶ人影、飛沫をまとう身体、あるいは投影された映像に紛れこむ群衆。どれも輪郭が光と色へ曖昧に溶けいり、幻惑的なイメージを結んでいます。ところが、たんに画面上のエフェクト(効果/結果)が狙われているわけではなさそうです。というのも、撮影後に操作された形跡は一切認められません。そのうえ、現場の管理も必要最小限に留められています。むしろ、画面上よりか写真家が身を浸すその現場、そして、闇や水あるいは映像と戯れ反響しあう身体の機微をこそ、どうにか定着させようともがいているかのようです。つまり、中村さんにとって撮影行為とは、身体と環境が触発しあう、この生成変化のプロセスに定位するためのメディウム、方途なのではないか。ひょっとしたら、輪郭の溶解は副産物でしかないのかもしれません。そこに目を奪われるばかりでは大事なものが見過ごされてしまいます。かえってそれに身をそわせること。賭金は、溶解そのものにではなく、変容を実践することに張られているように思われます。

 会期中には、中村さんの写真集(6種)やポスター、DVD(2種)も販売します。閲覧用もありますよ。ぜひご覧下さーい。

中村綾緒</a>写真展「あつめたひかりをそらにかえすツアー in 仙台」

 ★ 写真集と珈琲、古本のじかん
  会期:前期 2012.11.10(土)-12.30(日)、後期 2012.12.31(月)-2013.2.24(日)
  時間:10:00-20:00(土日のみ-19:00、火曜定休)
  会場:書本&cafe magellan(仙台市青葉区春日町7-34)
  料金:無料
  ※ 年末年始も通常営業(1/1(火)は定休)



 ちなみに、きのう今日と、民家をフリースペースとして開放するホールさんにて中村さんの投影会がありました。
sendai.survivart.net庭の木立にぶら下げたスクリーン、くわえて床の間に向かって映像を射ち、縁側や畳の間からみな思い思いに眺めます。同時に中村さんのトークも絡めながら、とても和やかかつ濃密な時間を過ごさせて頂きました。中村さんと長内さん関係者はもとより、ご参加なさったみなさまに多謝。ありがとうございました。

中村綾緒 写真展 前期

  • 2012.11.11 Sunday
  • 23:07
 昨日から始まりました!中村綾緒さんの写真展。およそ4ヶ月にわたり開催します。
 高校を卒業するまで仙台にお住まいだったものの、今回が地元では初めての個展になります。貴重な機会なので、多くの方にご覧頂けたら嬉しいです。
 東京ではもう何度も展覧会をなさっており、各種メディアでお名前をご覧になったことのある方も少なくないかもしれません。今年の夏には国立近代美術館の「写真の現在 4」に参加、『日本カメラ』の5、7月号にも記事が掲載されています。

 闇夜に浮かぶ人影、飛沫をまとう身体、あるいは投影された映像に紛れこむ群衆。どれも輪郭が光と色へ曖昧に溶けいり、幻惑的なイメージを結んでいます。ところが、たんに画面上のエフェクト(効果/結果)が狙われているわけではなさそうです。というのも、撮影後に操作された形跡は一切認められません。そのうえ、現場の管理も必要最小限に留められています。むしろ、画面上よりか写真家が身を浸すその現場、そして、闇や水あるいは映像と戯れ反響しあう身体の機微をこそ、どうにか定着させようともがいているかのようです。つまり、中村さんにとって撮影行為とは、身体と環境が触発しあう、この生成変化のプロセスに定位するためのメディウム、方途なのではないか。ひょっとしたら、輪郭の溶解は副産物でしかないのかもしれません。そこに目を奪われるばかりでは大事なものが見過ごされてしまいます。かえってそれに身をそわせること。賭金は、溶解そのものにではなく、変容を実践することに張られているように思われます。

 会期中には、中村さんの写真集(6種)やポスター、DVD(2種)も販売します。閲覧用もありますよ。ぜひご覧下さーい。

中村綾緒</a>写真展「あつめたひかりをそらにかえすツアー in 仙台」

 ★ 写真集と珈琲、古本のじかん
  会期:前期 2012.11.10(土)-12.30(日)、後期 2012.12.31(月)-2013.2.24(日)
  時間:10:00-20:00(土日のみ-19:00、火曜定休)
  会場:書本&cafe magellan(仙台市青葉区春日町7-34)
  料金:無料
  ※ 年末年始も通常営業(1/1(火)は定休)



 ちなみに、きのう今日と、民家をフリースペースとして開放するホールさんにて中村さんの投影会がありました。
sendai.survivart.net庭の木立にぶら下げたスクリーン、くわえて床の間に向かって映像を射ち、縁側や畳の間からみな思い思いに眺めます。同時に中村さんのトークも絡めながら、とても和やかかつ濃密な時間を過ごさせて頂きました。中村さんと長内さん関係者はもとより、ご参加なさったみなさまに多謝。ありがとうございました。
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「中村綾緒 写真展」開催決定ー!

  • 2012.10.18 Thursday
  • 00:43
 来たる11/10(土)からおよそ4ヶ月をかけ、中村綾緒さんの写真展を開きます!

 直近ではこの夏、東京国立近代美術館主催の「写真の現在 4」にも参加なさっていました。ご覧になった方も少なくないかもしれません。
 じつは彼女、高校を卒業なさるまで仙台にお住まいだったのです。大学入学を機に移住、今にいたるも東京でご活躍中です。
 作品の多くは、輪郭がほどけてはたゆたう、めくるめくイメージを結んでいます。スローシャッターでぶれるまま、互いに溶け合う群衆や、水面のしぶきに撹拌されて、うち震う身体など。ただ、一切を輝きの混沌へ解消してしまうことはありません。むしろ光や色の力を借りて、現実から輪郭をもぎ取り、独自に救い出そうとしているかのようです。
 乞うご期待!
 さらに、、11/10-11(土日)には、市内別所にて投影会も予定。写真家の作品を野外投影します。場所は大手町のホールさん。こちらも必見です!あわせてご覧下さーい。

「あつめたひかりをそらにかえすツアー in 仙台」
 ★ 写真集と珈琲、古本のじかん
  会期:前期2012.11.10(土)-12.30(日)、後期:2012.12.31(月)-2013.2.24(日)
  時間:10:00-20:00(土日のみ-19:00、火曜定休)
  会場:書本&cafe magellan(仙台市青葉区春日町7-34)
  料金:無料
  ※ 年末年始も通常営業(1/1(火)は定休)

 ★ お庭投影会
  会期:2012.11.10-11(土日)、11/10は19:00-解説&トーク
  時間:17:00頃-21:00頃
  会場:全部・穴・会館<ホール>(仙台市青葉区大手町3-2)
  料金:¥500(付ワンドリンク)


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