小さな古本市「6 books」やってます!

  • 2019.03.09 Saturday
  • 16:45

 ご近所は同じ町内にある the 6 というスペースで古本市が始まりました〜。

 規模は決して大きくないものの、市内外の本屋6店舗がギュッと絞り込んだ棚をつくっています。

 目下ビジュアル的なものやデザイン方面に寄せた内容になっていますが、今後の動向次第で補充や入替えを考えています。

 よかったら繰り返しお立ち寄り頂けたらと思います。

 いよいよ春めいてきたこのごろ、お散歩がてらどぞー!

 

 入口からずんずん進んで左手壁面が会場です。

 

会期:2019.3.4 - 5.31(原則平日のみ)

時間:9 : 00 - 18 : 00

会場:the 6(仙台市青葉区春日町9-15-3F)※ 当該ビル脇の入口から階段を上ります

備考:平日18 : 00以降もしくは土日祝日でも他イベント開催時であればオープンしています

参加店舗:

 book cafe 火星の庭/仙台
 古書水の森/仙台
 古書往来座/東京
 阿武隈書房/いわき

 書本&cafe magellan(マゼラン)/仙台

 

 それから、来週木曜3/14には再びつんどく読書会が弊店で開かれます。

 課題テクストは大江健三郎の小説「河馬に噛まれる」です。本来は連作短篇として複数の作品から編まれていましたが、現在入手して読めるものはというとそのうち2篇のみ、『大江健三郎自選短篇』(岩波文庫)に収録されています。

 現実と虚構の差異はもとより、立場や時間など色んな力線に引き裂かれるかのようなエクリチュールはとても魅惑的です。大江さん一流のユーモアも相変らず味わい深いですし。「河馬」ものに限らず、文庫所収の作品はどれもおもしろい。

 それにつけても初期から一挙にこうして辿りなおすと、光さんの存在の大きさに改めてしみじみさせられます。かたや弟さんの聡明さに不意とたじろがされたり。。

 ちなみに今回は参加者の方々に「好きな一節、厭な一節」を選んできてもらうことになっています。これは初の試みです。ドキドキしますが、お気軽にどぞー。

 お申し込みはセンダイ自由大学さんのフェイスブックのページで!

 

 つんどく読書会「河馬に噛まれる」(『大江健三郎自選短篇』岩波文庫所収)

  日時:2019. 3. 14. thr. 20 : 15 -

  参加費:¥1,000 -(コーヒーとクッキーも含む)

 

 ところで、、先月末はまた別の読書会(ご近所のサラリーマン方数人との)で『第一阿房列車』(内田百痢砲鯑匹澆泙靴拭推薦者の方が用意して下さった資料が面白く、こちらでもご紹介しておきたいと思います。ちょうど百里虜酩覆映画や舞台に翻案された折の、作家じしんによる言葉です。
 「私は従来の作品に於いて文章を書いたのであって物語の筋を伝えようとしたのではない積もりである。そう云う積もりで書いた私の作物の中から芝居なり映画なりの組立てが成ったと云うのは、その事に携はった脚色家の労苦と好意による事であって、私としては深甚の感謝を致さなければならぬと考へるが、同時に作者として自省す可き点があると思はれる。つまり私の文章が未熟である為に後でおりが溜まり或はしこりが出来て、そう云うところが人人の話の種になるのではないか。もっと上達すれば私の文章も透明となり何の滓も残らぬであらう。さうなれば芝居や映画になる筈がない。今日の事は私の文章道の修行の半ばに起こった一 の戒めであると考えられる。読者が私の文章を読む以外には捕える事が出来ないと云う純粋文章の境地に到達する様一層勉強するつもりである」(『頬白先生と百鬼園先生』序、昭和14)
 モダニスト的(生理を核にした形式主義)信念が全開する一節に胸を打たれました。もし日本にモダニズムがあったとしたなら、新感覚派なんかよりいっそう、漱石(「 F + f 」)—百離薀ぅ鵑砲海渋づいていると、かねて見立てているものですから。。

『新訳 弓と禅』(オイゲン・ヘリゲル)の読書会あります〜。

  • 2019.02.10 Sunday
  • 13:38

 工房のお引越しにつき一ヵ月まるまる間が空いておりました、つばめどうさんのおかし。

 きのう久しぶりに納品して頂きました。やっぱりおかしがあると気もちも華やぐなぁ。

 これからもまた従来どおり第二・四土曜に届けて頂く予定です。一服なさるなり、読書なさるお供にどぞ〜。

 

 左から、、コーヒーカップクッキー¥230、チェックサブレ¥240、お月さまのジンジャークッキー¥210 です!

 

 閑話休題。。センダイ自由大学さん主催の読書会がまたまた弊店を会場に開かれます。

 「かんがえる読書会」この週末2/15(金)20:15〜 ※参加費¥1,000です。課題本はオイゲン・ヘリゲルの『新訳 弓と禅』(角川文庫)。

 

 

 大正時代に講師として東北大学にやってきたヘリゲルは、数年に及ぶ滞日中に弓を修めます。師事した阿波研三は丁度その時機、的中させるだけの弓術に飽き足らず、弓のあり方を禅の実践から最解釈しようと運動を起こしているところでした。

 もとより神秘主義(マイスター・エックハルト)に傾倒し、禅に強い関心を抱いていたヘリゲルには打ってつけの人物だったのです。そこで両者のあいだに濃密な交流が生まれることになります。本書にはその経緯が生きいきと刻まれています。

 ちなみに副読本というわけではありませんが、あわせて『禅という名の日本丸』(山田奨治)もお勧めしておきます。どうも従来のヘリゲルって無闇に理想化され過ぎてきたきらい(オリエンタリズムとその逆輸入)があるので、史実に基づかせて相対化するにはとても有用な著作です。

 

 読書会は一応事前申込みが原則ですが、よかったらふらっとでも結構ですのでご参加してみませんか。お俟ちしておりますー。

 委細はセンダイ自由大学さんのフェイスブックをご覧下さい。

 

 あと、3/14(木)には「つんどく読書会」も開かれます。こちらの課題本は大江健三郎の短篇『河馬に噛まれる』です。いま手に入りやすい版だと岩波文庫の『大江健三郎自選短篇』に収録されています。ご興味のある方ぜひ〜。

 詳しくはこちらを。

 

※ 2019.2.17 追記

 お陰さまで「かんがえる読書会」ぶじ終了いたしましたー。

 ご参加下さった方々へ、、重ねがさねありがとうございました!

 毎度ながらこじんまりした会ですが、楽しいひとときでした。次回はおよそ4月ごろを見込んでいます。

 課題本が決まり次第日程ともどもあらためてお知らせ致します〜。

今年さいごの読書会は『第七官界彷徨』(尾崎翠)

  • 2018.12.21 Friday
  • 20:45

 先日は固定メンバー3名からなる読書会がありました。

 順繰りに課題図書を提案しあって、つど推薦者がレジュメを作ってきます。とくに取り決めも設けず気兼ねなく進めているせいか、月日の経過なんて思いもかけないまま、毎回たのしいなぁとそれきりでいました。

 けれど、指摘されてみたらもうまる2年も続いていたらしい。

 当初は近くにお勤めのお客さまから誘われて、能天気に後先も考えないまま請け合ったものでした。それが今や単に本を読むペースという以上に、生活のリズムにまで波及している節があります。図書館に籠ったりとか。まぁもとより休暇の過ごし方なんて読書ぐらいしかなく、趣味の乏しいぼくのことなので客観的には何ら代わり映えしないでしょうが。。

 2年も経ちながら未だ会には名称もなく、ただただ読んできてはみなで内容を吟味するだけの時間。そんな潔さが自然体を促してくれて心地よいというか、性に合ってるのだと思います。

 

 それでも成り行きながら、選ばれる本には傾向が顕著です。列挙してみると、、

 『吾輩は猫である』(夏目漱石)『遠野物語』(柳田国男)『機械』(横光利一)『病牀六尺』(正岡子規)『近代日本人の発想の諸形式』(伊藤整)『工芸の道』(柳宗悦)『小説神髄』(坪内逍遥)『武蔵野』(国木田独歩)『にごりえ』(樋口一葉)『金色夜叉』(尾崎紅葉)『浮雲』(二葉亭四迷)今回『第七官界彷徨』(尾崎翠)次回予定『第一阿房列車』(内田百蝓房 慌麝縦蝓愕団』(田山花袋)。

 

 初回の『猫』に味をしめたものかしら、日本の近代文学を辿り直すような足どりになってしまいました(メンバーに日本文学プロパーがいないのに不思議です)。まぁこれはこれで今(41歳)読み返すにつけてもなかなか味わい深く、毎度思いのほか熟読してしまいます。

 

 

 そして今回は、ぼくが選んだ本だったのでした。尾崎翠の『第七官界彷徨』です。

 離散的な文体につい目を奪われがちですが、じつはプロットが恐ろしく巧みかつ堅牢です。ところが寡聞にしてちゃんと踏み込んだ研究にはなかなか巡り会えません。そもそも著者自らしてプロット作成に専心した旨を公表しているにも拘らずです。

 よく見かけるのは、モンタージュについて(山田稔やリヴィア・モネ)など技法的な指摘だったり、婚姻制度やジェンダー理論(川村湊や小谷真理)など外からのアプローチです。いつも啓発されこそすれ、歯がゆく物足りない思いに浸ってしまいます。どなたか内在的な読解をなさっていないものかしら。。

 

 最近になってようやく、まだしも作品に寄り添った論述に接することが叶いました。渡部直己さんの『日本小説技術史』に収められた小論です。ただ惜しむらくは(誠に勝手な話ですが、、)、論点が言葉そのものとの応接へ向かってしまい、プロットについては行きがかり上触れているに過ぎないという点でしょうか。

 それでも、作中に仕掛けられた隠喩の系をきちんと押さえていらっしゃる点はとても共感を覚えました。例えば「四」=「詩」などあまりに自明なせいか、ことさら言及すらされてこなかったのではないかしら。そこから積み上げて論を進めることだって可能なはずなのに。

 

 そんなあれこれ鬱積する(?)思いもあって、この機会にせっかくだからと箱起こしを試してみました。すると予想以上に類型的なパタンが浮かび上がり我ながら吃驚。まるでハリウッドの脚本もかくやという出来映えなのです。まさかここまでとは。。

 プロットの進行は主人公の町子を段階的に追いつめた挙げ句、大逆転のカタルシスを齎します。大切なものを損ない続けた果てに、彼女は喪失する意味合いそのものをひっくり返し、能動的に捉え返すのです。じつに鮮やかな軌道を描いて物語は幕を閉じます。

 

 かたや映画の脚本づくりは、1980年代から90年代にかけてハリウッドで急速にメソッド化します。大きな資本を背景に体系的な形式化が押し進められました。いわゆる三幕構成です。その後もこれを元手に、より精緻な方法論が模索されています。

 今回の読書会では、比較的新しいブレイク・スナイダーの『SAVE THE CAT の法則』を参照しました。理由は使い勝手のよさ以外に他意はなく、さしあたりプロットラインの可視化を最優先させたに過ぎません。

 

 以下当日のレジュメを転載します。画像上の文字が小さく読みづらそうなので、冒頭に付した「(作品の)特徴」だけでも抜き書きしておきます。

 あと、図類の見方も簡単に説明しておきます。

 

特徴

 

・ 離散的な文体。小道具やその扱い、あるいはキャラクターの仕種などあらゆる対象が出しぬけかつ無造作に提示され、エッジが立っている。読者がつい持ち込んでしまいそうな、通念的な因果や目的連関はご破算にされるほかない。いきおい取りあわせに応じて、名詞や数詞が目紛しく星座を結ぶ。けれどやはり完全に囲い込まれることはついぞない。観念の孤立は揺るぎなく、どこまでも固く閉じている。

 

 ・ 反対にプロットはきわめてオーソドックス。リニアーだ。冒頭に掲げたテーマを律儀に追求し、順当に結末を迎える。恐れを知らない無垢な町子はやがて三度の試煉(喪失)を潜り抜け、晴れて恋をし「第七官」を暗示する。

 

    ( 喪失1 )⑨|髪(=祖母):機能としての母、受動

    ( 喪失2 )⑬|三五郎:機能としての父、受動

    ( 喪失3 )⑮|自己(→変身):虚構化、能動

 

 ※ 特筆すべきは、町子が恋する必要条件が同時に失恋をも意味するというパラドクス。浩六を恋しうるのは、写真のなかの詩人に変身した町子'だけ。裏返せば、元の町子は浩六とは恋できない。恋=失恋という出来事。

 

 ・ 欠番としての四。町子を除く他の人名には洩れなく数字が含まれ、綺麗に連続している。一助、二助、三五郎、浩六。小野家の序列を顧みるにつけ、町子が四を担う宿命は火を見るより明らかだ。いうまでもなく四(し)とは詩の謂いであり、第七官として追求されるべきものだ。故にそれは実体化もされず、かえって謎として町子(=読者)を誘い込む。強いていうなら、その過程が描くパフォーマティヴな軌跡(=本作)こそが第七官の詩にあたる。終局に浩六すなわち六が配されているのは、本作の通読がまさに七の、第七官の到来を仄めかすために違いない。

 

 

 下に示すレジュメの右上図は、水平方向がプロットの進捗具合。垂直方向がそれに応じて構成上見込まれうる各シーンのボルテージ。なお紗をかけた第二幕の帯域はそのまま、下部にならべた箱書き中やはり紗をかけたプロット群に対応する。

 

 下部箱書きの中味はその左上から順に次のことを示す。プロット番号(例 ①)、『尾崎翠集成』の該当ページ数(例 p11-12)、『SAVE THE CAT の法則』で使用されているプロットポイント名(例 ・オープニングイメージ)、シーンのロケーション(例 【語り手の時空】)、シーンの概要(例 > 自他己紹介)、主要なトピック(例 テーマ:「ひとつの恋」と「第七官にひびくような詩」の探索)

 

 

 最後に大事なお知らせ!

 例によって年末年始の営業についてです。

 これまたいつものことながら、定休日である火曜以外は通常どおりの予定です。平日は10:00 - 20:00、土日は10:00 - 19:00。つまり大晦日も開いています。ただ元日のみ火曜にあたるので休業します。

 12月に入って買取がぐっと増え、目下急ピッチで品出しに精を出しています。少しずつ棚の様子が変わってきてるので、ぜひ一度ならず覗きにいらして下さ〜い。お俟ちしておりますー。

 

  右からボタンクッキー@¥180、ひつじのレモンクッキー@¥250、胡桃のスノーボール@¥230

 

 もうひとつ大事なお知らせがありました!!

 いつもクッキーを届けて下さっている、焼き菓子つばめどうさんが1月の間だけ臨時休業なさることになりました。

 つきましては、弊店でも1月の中旬から2月の上旬にかけてはおかしをお休みにさせて頂きます。どうかご了承お願い致します。

 なお、1月の上旬はまだ在庫を確保している予定です。お茶請けにどうぞ〜。

 

 どうかご了承お願い致します。

第1回「かんがえる読書会」開くことになりましたー

  • 2018.09.15 Saturday
  • 13:21

 ようやく涼しくなり、秋めいてきましたね。近所にはもう金木犀の香りまで漂っています。かたや個人的には、長かった夏との別れをしみじみ惜しんでおります。。

 

 きのうは例によって「つんどく読書会」が弊店を会場に開かれました。今回の課題図書は遠藤周作の『悲しみの歌』。大戦の記憶が風化しつつある、70年代の新宿を舞台にした群像劇です。風俗の描写が無闇に戯画的というか劇画調というか、なんだか読んでるこちらが恥ずかしくなってくる始末(まぁ往時の大衆小説って概してそういうものなのかもしれなけれど)。。

 畢竟、作品としてはあまり出来のよいものとはお見受けできませんでした。そもそも主要なキャラクター(とくにガストン)がうまく機能しているようには思えませんし。。

 さりとて、液体のモチーフの扱いに限っては前作『海と毒薬』から一転していてとても興味深かったです。終始シーンを覆っている霧雨にしょっちゅう漏れでる尿や血液など、どれも海原のようには遠望もできず対象化もできないまま、ひたすらまみれるように身に纏わりつく描かれ方がされています。この生理的な厭わしさがいっとう印象に残りました。

 

 

 さて、隔月ペースの「つんどく読書会」とは別に、来月にはスピンオフ企画として「かんがえる読書会」というのを開いてみることにあいなりました。さしあたり地元ゆかりの哲学の本を読んでみようかと考えています。主催は同じくセンダイ自由大学さんです。

 第1回めはオギュスタン・ベルクの『日本の風景・西欧の景観』です。よかったらぜひ〜!

 

 かんがえる読書会

  日程:2018.10.19.fri

  時間:20:15-22:00

  会場:書本&cafe magellan(マゼラン)

  参加費:¥1000(コーヒーと焼き菓子付き)

  定員:6名

  お申し込みはセンダイ自由大学公式ホームページからどうぞ!

 

 最近こんなものも入荷しましたー。

 

 

 戦前は、明治から昭和初期にかけての地図です。あいにく東北地方はありませんが、関東から中国地方と、海を越えて奉天や平壌まであります。すべて大日本帝国陸地測量部によるもので、縮尺は大半が五万分一、二十万分一が数葉、奉天の一枚のみが百万分一です。価格はおもに¥500〜2000。よかったらぜひ〜!

 現在の在庫状況は以下のとおりです。

 

 東京 昭和2年(二十万分一)、広島 昭和8年、熱海 大正8年、甲府市 大正6年、横須賀 大正10年(二十万分一)、日光 大正10年(二十万分一)、宇都宮 大正15年(二十万分一)、高野山 昭和12年、奈良 大正14年、奉天 明治42年(百万分一)、岐陽 大正7年、平壌東部 大正7年、富士山 明治32年、高梁 昭和5年(二十万分一)、高山 大正4年、丹波 大正2年、男體山 大正4年、名張町 明治33年、船津 大正4年、長門峡 明治6年、三峰 大正2年、鹽山 大正4年、韮崎 大正4年、千頭 明治45年、鰍沢 大正4年、身延 昭和2年、上野(奈良) 大正14年、南部(山梨) 昭和2年、家山 昭和7年、赤石嶽 昭和7年、山上ヶ嶽 昭和7年、釈迦ヶ嶽 昭和7年、田邊 昭和11年、木本 昭和7年。

『マゼラン・マガジン』第5号できましたー

  • 2018.07.14 Saturday
  • 13:51

 気づけばもう5号でした。去年は臨時増刊号だったから足掛け6年めになります。案外続くものだなぁと我ながらびっくり。のんびり年刊というのが合っているのかしら。。

 店頭で配布してまーす。じわじわ市内各所でも置かせてもらえたらと考えています。

 

 『マゼラン・マガジン』第5号、高熊洋平、書本&cafe magellan、2018.7

 

 例によって、8コマのまんがをA4コピー用紙に印刷して四つ折りしています。

 今回の参照文献は九鬼周造です。彼の『偶然性の問題』を、ずっとむかし学生時代に面白く読んだ思い出があって、いつか扱えたらなぁとかねて心に留めていたのでした。とはいえ、選んだテキストは生前未発表のごく短いエッセイなのだけれど。まぁ彼の茶目っ気がよく表れた文章です。岩波文庫の『九鬼周造随筆集』に収録されている「音と匂 —偶然性の音と可能性の匂—」の一節。

 あと、サブテキストとして『歌うカタツムリ 進化とらせんの物語』も挙げさせてもらいました。進化をめぐる長いながい論争史の要所に決まって姿を現すカタツムリもさることながら、論争じたいが螺旋状の殻さながらに二大陣営の間を大きく行きつ戻りつ新たなフェイズへ移ってゆくさまは壮大にしてとってもチャーミングです。

 それから、当ブログで先に掲載していた映画評「『リズと青い鳥』について」(前編編)もおまけとして挟みこみました。まんがを描いているうちに問題意識が重なってきたものですから。まぁ参考資料的な位置づけです。

 

 

 当初は、台詞(ふきだし)とショット(描画)の、二つの独立した系の配分をどれくらいコントロールできるかなと着手したものの、仕上がってみれば久野遥子ショックが未だ拭えないなぁとしみじみ。カメラアングルは久野さんから距離を置こうとしてるし、陰影の綾は思った以上にうまく出せなかったし。彼女の『甘木唯子のツノと愛』を捲るたび溜息が漏れてしまいます。。あと思いのほかクリス・ウェアっぽいなぁ。正面性の強い建築のファサードとかフレームの端々に仕掛ける手管とか。。

 

 あ、そうそう、フリペといえばちょうど今、多賀城市立図書館でジン展をやっています。ぼくもさる火曜に拝見してきたのでした。

 野中モモさんとばるぼらさんの共著『日本のZINEについて知ってることすべて』をベースにして、1960年代から現在まで各所で配布されてきた様々なZINEが現物とともに紹介されています。地元ゆかりの品々も相当かき集められていて見応えがありました。

 手づくり感や当時の風俗が強烈というかうんと濃厚で、ちょっと官能的なくらい。ある特定の時空に縛られた個のあがきが透けて見えるかのような佇まいはなかなか魅惑的です。何度手にとりたい衝動に駆られたでしょうか。。(貴重なので展示物はみな保護され中味は見られない)

 残す期日はもうわずか、あさって7/16(月)までのようです。未見の方はぜひ!

 

 trip to zine 〜zineへの旅〜

  会期:2018.6.14 - 7.16

  時間:9:00 - 21:30

  会場:多賀城市立図書館 3Fギャラリー

 

 さて、脈絡かまわず久しぶりに古本屋らしく品出し情報をお送りします!

 最近まとまって入ってきたものたちです。もちろん他にもいろいろ仕入れてますよ。

 

 

 いずれも1978年にほるぷ出版から刊行された「複刻 絵本絵ばなし集」シリーズです。

 明治から昭和の始めにかけて手がけられた絵本や漫画の数々です。どれも味わい深いものばかり。ぜひ多くの方にご覧頂けたらと思います。

 画像に写っているタイトルの他にも在庫あります。お探しのものがあればお問い合わせ下さいね。

 

 

 アメリカの音楽雑誌"downbeat(ダウンビート)"です。1970〜80年代に出版されたものが70冊ほど入荷しました。往時の空気がひしひしと伝わってきます。

 一部500円。状態の芳しくない数部については300円にしました。お買い得ですよ。お見逃しなく!

 

 それから、第2・4土曜には焼き菓子つばめどうさんのお菓子が配達されます。

 きょう届いたのはこんな感じ。コーヒーによく合いますよー。

 

 

 仙台市文化事業団の広報誌『まちりょく』第30号(2018.4)に寄稿した、「仙台写真月間 2017」についての展評がウェブ上でも読めるようになっていました。タイトルは「仙台写真月間とじゆう」です。よかったらどうぞー。

 * 季刊「まちりょく」アーカイブ(第30号を選択の上64-65頁をご覧下さい)

 

 「月間」は今年も開かれる模様です。たぶん秋ごろでしょうか。今から愉しみ。

 

追記

 テキストだけこちらにも掲載しておくことにしました。

 本誌では会場風景や参加者など委細情報も記載されているので、ご興味をもった方はぜひそちらを!

 

「仙台写真月間とじゆう — 仙台写真月間 2017展評 —」

 

 自分たちの手で発表の場を作れないだろうか。そう望む有志4名のもと「仙台写真月間」は2001年に始まった。以来ほぼ途切れることなく毎年開かれている。

 

 参加者は割合流動的で年ごとに募られる。大概しばらくぶりの古参や初参加も入り交じり風通しがよい。ただし公募はしておらず、そのつど参加経験のある者が興味ひかれる作家に声をかけるのだという。だからせいぜい10名を越さない。互いに顔を確かめられる距離感がずっと守られている。

 

 例えばパリや東京などよその「写真月間」が街や企業を巻きこむのとは対蹠的だ。地域ぐるみではなく、地域の中にあってなおあくまで個と向き合える環境が目指されているようだ。

 この傾向は当初から個展の形を崩さない一貫した姿勢により顕著だ。グループ展は極力閑却される。さりとて相互の干渉が敬遠されるわけでもない。むしろあえて会場を分けて同時開催が仕組まれる。個展どうしをぶつけるのだ。

 

 個々の作家性を尊重する傍らかえって個別に閉じてしまわないよう、互いに緊張感を促す配慮が見てとれる。

 風呂敷を無闇に広げたり、逆に閉じすぎることはつとに注意深く避けられてきた。もとより身の丈を見据えた処世術でもあったろう。だがそれにもまして自由を担保する意味合いが勝っていたのではないだろうか。

 予め余計なしがらみや我執を防いだうえでいかに自由を失わずに、個々の表現とさし向かえるか。十数年の歩みは繰り返しそう問い続けているように思われる。

 

 発足後間もなくは同じような写真ばかりだと揶揄されたこともあったらしい。実際にも参加者の多くが黒白のスナップで身近な郊外を写していた。

 それが回を重ねるたびにある者はカラーへ移行し、別の者はコンセプトを重視し始める。次第に方向性が浮き彫りになり互いの異同がはっきりしだす。個展を通して自他を見つめ 直した賜物だろうか。

 

 わけても2005年から加わった花輪奈穂が目をひく。従来のオーソドックスな展示から一転し、今展では支持体を透明なアクリル板に代え宙で群れをなすように吊っていた。どれか1点と正対すると必ず他の写真が目を斜に掠める。かつまた奥の写真が多重露光さながらに透けて見える。焦点を結びづらいばかりかむしろ周辺視野こそが活気づく趣向だった。

 被写体はいつもどおり日常の他愛ない断片だ。意識にのぼる手前であえなくこぼれ落ちてしまうようなイメージの数々。意識の縁に揺れるその危うさを新たな手法は的確に掬いとっていた。これまでの彼女を顧みるにつけ至るべくして辿りついた成果に違いない。

 

 今回名を連ねたのは彼女も含めて経験者が4名と新規が3名、そこへ初めて外部から作家を招き2名が加わった。かたや「写真月間」と直接には無縁の寺崎英子が遺した写真を、小岩勉がキュレートしていたのは新鮮だった。2013年から続くゲストを交えたトークイベントも6回もたれ、いつにもまして活気が溢れていた。(了)

「多夢多夢茶会その四」チラシにイラストを提供しました〜

  • 2017.08.14 Monday
  • 21:18

 今さら告知もありませんが、、例年どおり、本年のお盆期間も通常営業しております〜。

 ただし、明日8/15(火)は定休です。ご注意をば。

 

 本題前に、お知らせ三っつ。

 

 まずは、さる7月に始まった「つんどく読書会」。次回の委細が決まりました。

 9月21日(木)。会場は、同じく弊店マゼランです。

 課題本は、サキの『クローヴィス物語』(白水社)。

 委細ほかご参加申し込みなどは、センダイ自由大学さんのホームページからどうぞー!

 

 

 前回の『ミス・ブロウディの青春』(スパーク)は、参加人数こそ少なかったものの、予想以上に盛り上がりました。

 著者じしんの、運命=シナリオを書き換えるという欲望を、メタフィクション的な試みとして、教師の影響から自律を企てる教え子の成長に読みとったり。あるいは、それが1930年代のイギリスを舞台にしていることから、ファシズムとの関連も話題に上がりました。ファシズムを美的に理想化する教師、彼女の栄枯盛衰はそのまま年表上のファシズムの足取りのアレゴリーになっています。

 次もみなさんとどんな読解ができるか今から愉しみです〜。

 

 話は変わって、、来月の下旬、仙台おとなりの塩釜で面白そうな展覧会があります。

 10代を仙台で過ごした経緯のある、若手作家らによるグループ展です。今や東京を拠点に、ご活躍目覚ましい方々です。

 絵画の門眞妙さんに写真の遠藤祐輔さん、そしてパフォーマンスの清野仁美さん。

 個別に活動なさってきたお三方ですが、並んでみると、ともに風景なり環境と、それに取り巻かれる主体(ざっくりした意味で)を手掛かりになさっている共通項が窺えます。

 ゆえに今展では、作品が仙台なり塩釜とどんな関係を結ぶのか大いに興味がそそられます。

 追って注目してゆきたいと思います。

 

 *「あなたと海のあいま、通り過ぎてゆくすべて」 

  会期:2017.9.21(木)~10.1(日)※月曜休

  時間:10:00-17:00

  会場:塩竈市杉村惇美術館市民ギャラリー
  料金:無料

  お問い合わせ:anatatouminoaima@gmail.com

  企画:門眞妙

  協力:新宿眼科画廊

  備考:10.1(日)16:00~17:00にクロージングパーティあり

 

 かたや東京、吉祥寺では、お馴染み青野文昭さんの大きな個展が開かれます。

 

 

 当初から伺っているいきさつから察するに、今回の大作は今までとはひと味違ったものになりそう。

 どうやら、池の頭公演の池という地理を糸口に編まれているらしいのです。震災以降、環境を参照する作品が増えてきましたが、これまで以上に踏み込んだしろものみたい。うぅ、見にゆきたい。。

 来月初旬からです。

 

 *「コンサベーション_ピース ここからむこうへ 青野文昭展」

  会期:2017.9.9(土)-10.15(日)※9.27休

  時間:10:00-19:30

  会場:武蔵野市立吉祥寺美術館

  料金:一般¥300、中高生¥100(小学生以下、65歳以上、障がい者の方は無料)

 

 閑話休題。

 

 かねて、チラシ制作で関わらせて頂いているイベント、「多夢多夢茶会」。今夏ふたたび開催されるに及び、またイラストを描かせて頂きました。

 例によって、B5コピー用紙を中折りしてます。

 

 

 俯瞰で入る表紙。フランス窓は、やっぱり魅力的なモチーフです。。

 

 

 これを開くと、、

 

 

 カットバックで室内へいきなり侵入。望遠パースと逆光で表紙とコントラストつけてます。

 そして、裏表紙へ回ると、、

 

 ふたたび外へ。ねこは、どうやらスズメを仕留めそこなった模様。。

 

 さて、イベントの内容はというと、、メインのジャグリングとともに、色んなジャンルのパフォーマーが舞台にあがります。

 今回の新味は、人形遣いの長井望美さんでしょうか。一方、ジャグラーには東京からハチロウさんが招かれます。ホスト側からは南部大地さんが演奏なさるとのこと。いつもジャグリングで参加なさる結城敬介さんは、構成演出に回られるそうです。

 

 ※「多夢多夢茶会 その四」

  日時:2017.8.27(日)17:30開場/18:00開演

  開場:多夢多夢舎中山工房

  料金:¥1500(1ドリンク付)20席限定・予約優先

  主催:タゴマル企画

  予約連絡先:tamtamchakai@gmail.com

『Blind Date』出版!「カメラになった男」上映!「つんどく読書会」開催! + 2017.7.7.fri. 追記

  • 2017.06.21 Wednesday
  • 21:15

*** 2017.7.7.fri. 追記

 

 下記本文でご案内した「つんどく読書会」、もう来週の木曜7/13です。まだ残席あります。よかったらお申し込み、どぞー。詳しくはこちら

 ちなみに、、当日、第1回目の課題本は、『ミス・ブロウディの青春』(ミュリエル・スパーク、白水Uブックス)に決まりました。

 お申し込み時に参加者から挙げて頂いた候補本のうち1冊を、つど選ばせて頂くという趣向です。

 本書を挙げて下さった方は、候補すべてが白水Uブックス固め。気づくとあるレーベルがまとまって積ん読状態、、案外ありそう。っていうかぼくも身に覚えあります。。時間とれたら、まとめて読もう!とか思ってたりして。

 

 それから、明日7/8(土)、TV番組「あらあらかしこ」さんで春日町が紹介される予定です。弊店も取材して頂きました。よかったらご覧下さいね!

 チャンネルは、仙台放送。朝の10:25〜だそうです。

 

 あと、先月号の『HOT PEPPER(仙台版)』(2017.6)さんの特集記事「仙台BOOKカフェ」でも弊店を取材して頂いています。他には、お馴染みの火星の庭さんと、昨年あたらしくできた2店舗。Café 青山文庫さんとbook cafe 横顔さん。

 

 そして、明後日7/9(日)は、もはや言わずもがな「カメラになった男」の上映会があります。1日限りですが、4回上映されます。絶対おすすめですよー!お待ちしてます!!タイムテーブルは下記本文に!

 当日は、ぼくも関係者ゆえ、店舗の方は早仕舞い致します。10:00〜15:30 と変則営業です。どうかご了承お願い致します。

 

***

 

 告知の連打です!まいどながら後手ごてです!よろしくです!!

 

1. ついに上梓されました、志賀理江子さんの写真集『Blind Date』

 弊店で、同名の展示をして下さってからもう4年が経ちます(飯沢耕太郎さんによる展評)。爾来ずっと待ち焦がれておりました。。

 実はつい先日から、やはり同名の、でもこんどは大きな展覧会が、香川にある丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)にて開かれています。それにあわせて出版されたのです。

 本日から弊店でも取り扱い始めました。メチャメチャかっこいいです。ぜひお手にとってみて下さい!

 

  『Blind Date(ブラインドデート)』志賀理江子 写真、森大志郎 デザイン、

   T&M Projects、2017、¥8,640(税込)、※ 今なら非売品ポストカード付き!

 

 

 本体は(四方)帙に収められています。これをひらくと、、

 

 

 ひだりの羽に、ビッと暁が仄めき、上下の羽にタイ語(たぶん「ブラインドデート」)がぶっきら棒に現れます。

 

 帙の内側の全容はこんなかんじ。今しも視界がひらきつつあるような黎明、「ブラインド」の幕開けです。ちなみに、本来は「ブラインドデート」って、初対面どうしの逢い引きを指します。

 

 

 

 本体は全頁袋綴じ。でも、紙質のせいか、不快なごわつきはありません。それどころか、知らずしらず、指先がわずかな撓みに吸い寄せられています。めくる感触がしっとりして、心地よいくらい。

 

 

 

 これは、おまけのポストカード。小牛田にある、志賀さんのアトリエ「スタジオ・パーラー」です。廃業したパチンコ屋さんをそのまま転用なさっています。天井がうんと高く、冬は超絶寒いそう。夏は。。なかなかハードな環境のようです。

 それにつけてもこのポスカ、怪しげな雲行きといい、鳥の群れといい、つくづく志賀さんぽい。。

 裏面には直筆サインが!!

 

 

 それから、もし志賀さんの過去の写真集をご覧になりたい方がいらしたら、お声がけ下さい。いつでも店内で閲覧して頂けます。

 非売品ですが、『Lilly』『CANARY』『カナリア門』『螺旋海岸』『北釜写真アルバム』あります。

 

2. その志賀さんを中心に、知人数人とドキュメンタリーの上映会を開きます。

 

 

 写真家の中平卓馬を撮った『カメラになった男』です。

 60年代末から70年代にかけ、中平は、自他の別なく苛烈な批判を遂行し「記録」としての写真を追究します。ところが、77年に突如昏倒し、多くの記憶を失います。爾来、かつて自らものし、写したはずの批評文や写真をためつすがめつ見返しては、自己を再構築しつづける日々が始まります。

 映画は、2001-03年、つまり60歳半ばにいたる彼の、今なお再構築を繰り返し、淡々と闘い続ける姿を追っています。

 道すがら、中平を知らない観光客から「(記念)写真を撮ってほしい」とカメラをさし出されるや、勢い自分の撮りたいものへフォーカスを向ける中平。眠りこむホームレスの男性を目ざとく写しとったり、ねこのそっけない一瞬を待ちにまったり。中平の一眼レフへ寄り添う映画のカメラは、いつしか観客をも巻き込み、新たなまなざしの生起に立ち会わせてくれます。

 

 上映するのは、7/9(日)たった一日だけですが、朝から計4回を予定しています。ご都合のつく方はぜひお見逃しなく!

 また中途には、監督の小原真史さんを迎え、主催メンバーとの座談会。締めくくりにはサービスとして、ジャン・ユンカーマン監督の『日本国憲法』を無料上映します。

 

 なお、当日ぼくも座談会の末席に連なる予定ゆえ、店を早じまいします。15:30ごろから畳み始めるつもりです。どうかお気をつけ下さいね。

 

  会場:せんだいメディアテーク7Fスタジオシアター

  タイムテーブル:10:00-『カメラになった男』上映 /12:30- 同左 /14:30- 同左 /16:20- 座談会

  /17:30- 『カメラになった男』上映 /19:20-『日本国憲法』上映

  料金:¥1,200(入替制、各回20分前より受付)

  主催:LONG HOPE MEETING(tel 080-3952-7430)

 

 それから、本上映に関連してブックフェアを催します。会場は、弊店とカネイリさん(せんだいメディアテーク1F)。

 会期はもう始まっており、およそ7月の下旬まで予定しています。かたや、カネイリさんは7/1から。

 なお、今回は、心強い同業者に協力を仰ぎ、委託販売させて頂いています。最近、泉区から青葉区の五橋へ越してらした古書 水の森さんです。色んな写真集をしこたまお持ちなのです。この場を借りて改めてお礼をば。本当にありがとうございます!

 

 

『来たるべき言葉』に『新たなる凝視』、、挙げ句ドイツの出版社スタイトルから出た『THE JAPANESE BOX』まで!

 

 

 ほかにも東松照明の『OKINAWA 沖縄 OKINAWA(沖縄に基地があるのではなく基地の中に沖縄がある)』や『I am a king』、それに北井一夫『三里塚』等々目白押し。

 あと、弊店からは沖縄の歴史や政治に触れる本もいくつか見つくろっています。映画の、クライマックスのひとつが沖縄/琉球にかかわっているのです。

 

 

3. 弊店を会場に、小さな読書会が企画されました。センダイ自由大学さんからお声がけを頂きまして、初めて試みます。

 端的にいうと、みなで積んどく本を消化してみよーというお誘いです。

 

 

 さしあたり、第1回めは7/13(木)20:15-22:00。参加費¥1,000(コーヒーとクッキー付)に定員6名です。できれば、少なくとも6回は継続したいのだけれど、それも反響次第。どうなることやら、どきどきです。。

 詳しくはこちらをご覧下さい〜。

『マゼラン・マガジン』臨時増刊号(贋作 佐藤純子)!

  • 2017.04.20 Thursday
  • 23:01

 もう4月も中旬まわっちゃいました。花粉症でうかうかしてる間に、ときの経つのが速いこと。例年だと、ピークは2月だったのに、今年にかぎって今ごろ迎えてます。おまけに昨日の暴風のおかげでずるずるのぐずぐずです。うぅ。。

 

 まずは、ゴールデンウィークの営業について。

 いつもと変わらず、火曜は定休を頂き、それ以外は通常営業いたします。なので、4/25、5/2、5/9がお休みです。どうかお間違いのないよう!

 

 さて、振り返ってみたら、青野文昭さんの個展がほぼ半年にさしかかっていました。まいどながら、ぼくのわがままにお付きあい下さり、青野さんには感謝しても仕切れません。そして、ご覧下さった方々へ、、ありがとうございました!いずれまた、時機を見計らって展示して頂けたらと考えています。その折にもどうかよろしくです。

 

 それから、4月11日(火)には、佐藤ジュンコさんの個展にあわせたトークイベントが開かれ、ぼくも登壇させて頂いたのでした。嵐のなかご来場下さった方々へ、あらためてお礼申し上げます。ありがとうございました!

 ジュンコさんの作画風景を上映しながらの談話。個人的には、あれこれ発見があって愉しかったです。。が、何ぶんぼくのしゃべくりのお粗末さといったら。。平謝りするほかありません!

 それでも、ジュンコさんが積極的に解説して下さったおかげで、かなり実のある内容になったのではないかしら。ジュンコさんをはじめ、会場のタナランスタッフのみなさま、お世話になりました!

 

  当日は、おみやげ代わりにと思って、急遽こしらえたフリーペーパーを持参しました。『月刊 佐藤純子』のパロディです。思いのほか、ご本人にもよろこんで頂けたようで、ひとまずはほっ。。でも、ほぼ一夜漬けの代ものゆえ、見返すとあちこちに不備が。そこで、ところどころ修正して改訂版を作りなおしてみました。よかったらどうぞー。店頭で配布してます。

 

 『マゼラン・マガジン』臨時増刊号(贋作 佐藤純子)、高熊洋平 著、書本&cafe magellan 発行、2017

 

 例によって、A4コピー用紙(期せずして「月刊 佐藤純子」とおなじ!)の四折です。

 

 「月刊 佐藤純子」に登場するジュンコさんの自画像、じつはそれほど似ているようには見えません。近ごろは、髪型すら現実とは異なってたりしますし。

 ともあれ、今回の「贋作 佐藤純子」では、ご本人ではなく、この似ていないキャラの方を真似たつもりでした。ところが、描いてるうちに、目の前のキャラを通り越して、ご本人の面影が過ることしばしば。めまいがしました。

 似ていないはずのキャラをなぞっているのに、まさに似ているとしかいえない表情が見えてしまうのです。まぁ、自分で描いているわけですから、その分はさし引く必要がありますし、単なる気のせいかもしれません。とはいえ、不思議な感覚に襲われたのは事実です。

 

 

 ところで、随分むかし、森進一や野口五郎をまねるコロッケに震撼した時期がありました。小学生のころでしょうか。度が過ぎていて、ちっとも同じでないのに、本人を連想させずにおかない芸の数々にびっくりしたのです。

 類似という概念は、あるパタンの認知にかかっていて、オリジナルそのものとは実はさほど関係ないように思われます。逆にいえば、森進一本人すら、あるパタンの部分集合に過ぎず、パタンじたいは、さらに増幅、転調し、本人をも凌ぎうる余地があると考えられます。

 コロッケが押し進めていたのがまさにそれでした。オリジナルに先駆けて、類似としての「森進一なるもの」のパタンを身をもって示していたのです。

 コロッケに限らず、モノマネ一般にともなう興趣は、このパタンの拡張性にこそ由来しているのではないか。本人という現実を踏み越えゆくそのさまは、想像力のはたらき、すなわちフィクションそのものの問題へ踏み込んでいます。身近な知人を真似るだけでも、場を和ませ、余興や遊び(場合によっては、揶揄や批判)になりうるのは、きっとそのために違いありません。

 

 今作は、自覚するともなしに、コロッケを初めて見たときの感動を反芻させながら筆を進めていました。

 似るって、つくづく不思議に思えます。。

『月刊 佐藤純子』(ちくま文庫版)はじめました!

  • 2017.03.16 Thursday
  • 23:05

 花粉、舞ってますねぇ。例年よりはましだけど。。目と鼻がもやもやして集中力が削がれます。うぅ。でも、これを越せば、すぐに春!夏が俟ちどおしい。

 

 さて、弊店にて小品展をひらいて頂いている青野さん。今月末から、あらたにグループ展へ参加なさるそうです。

 ただ、メイン会場は青森県立美術館らしく、今回ご紹介するのは、あくまで東京で開かれるサテライト企画の方です。ご興味のある方はお間違いなく!もちろん、本会場へもぜひ訪ねて頂きたいのはいうまでもありません。

 くわしくは把握していませんが、どうやらアニメーション作家の水尻自子さんとコラボなさるみたい。!?ぜんぜん想像つきません。どうなるのかしら。。

 しかも、参加リストには、仙台ゆかりの宮崎夏次系(まんが家)さんのお名前も!おぉ。こちらは柴田聡子(ミュージシャン)さんとコラボって、、こっちもよくわかりません。う〜む。

 

 ラブラブショー2

  会場:青森県立美術館

  会期:2017.4.28-7.2

  料金:一般¥1300〜

  

  東京飛地展示

   会場:カマタ ソーコ(東京都大田区荻中3丁目22−7)

   会期:2017.3.30-4.30

   料金:無料

 

 閑話休題。

 

 いっぽう市内では、知人のイラストレーターが個展をひらきます。それにあわせて、、というわけでもないのですが、近ごろ出版された、当人の著作を弊店でも取り扱います!

 

 

 『月刊 佐藤純子』佐藤ジュンコ 著、筑摩書房、2016、¥950

 

 いまだと、フリーペーパーの『月刊 佐藤純子』発売記念号、そして文庫化記念限定しおりもおつけしております〜。おとく!

 

 

 著者が、2009年から配り歩いてきたフリーペーパーをまとめたものです。失敗談やら仙台の一断面やら、身辺雑記がまんがに綴られています。振り返ってみると、けっこうなボリュームです。ちなみに、弊店もちょっとだけ出てきます。なつかしいな。

 

 話は前後しますが、著者の個展中にはイベントがいくつか目論まれており、うち一つにはぼくも登壇する予定です。著者の作業風景を肴に、根ほり葉ほり聞き出します。っていうか、某NHKの「漫勉」スタイルをやってみたいってだけですけど!タナランさんには、撮影やら機材などお手間おかけします。。

 

 TURNAROUND企画展覧会 佐藤ジュンコ(38)

  会期:2017.4.4-4.16(月曜定休)

  会場:Gallery TURNAROUND

  備考:4.4.19:00- オープニング新年度会(¥1000)/4.11.19:00- アーティストトーク(ゲスト 高熊洋平)/4.15.19:00-本を肴に酒を楽しむ会(マスター 小川直人)

 

 ジュンコさんのまんがは、一般的にはいわゆるコミックエッセイに分類されそうです。このジャンルは、西原理恵子(『毎日かあさん』)や細川貂々(『ツレがうつになりまして。』)いらい、めっきり立派な市場に育ちました。先達には無論、1980〜90年代のいしかわじゅん(『フロムK』)やとりみき(『愛のさかあがり』)、あるいは岡崎京子など存外多くの作家を数えることができます。それでもやはり、輪郭が自明になったのは2000年代に入って、先述した西原たちからではないでしょうか。というのも、爾来、様式や流通のあり方が膠着したように見受けられるからです。表情に乏しい点のみの目。家族や病気などのワンテーマ主義。まんが誌以外の、ターゲットを絞った連載等々。

 かたや『月刊 佐藤純子』はというと、点目は踏襲されているものの、無責任なフリーペーパーが出自のゆえか、テーマは拡散し、ひとつには収まりきりません。流通だって行き当たりばったりです。けれど、気まぐれに描き、配りあるくそのプロセスにこそ、商業作品では不可能な本書の魅力が由来する、そんな気がしてなりません。

 そこでは、内容はもとより、生産と流通の形式(リズム)までもが、ふだんの何気ない暮らしぶりと同期しています。日常がまんがに綴られる一方、まんが自体もまた日常へ溶けこんでいるのです。両者は見境なく折り重なり、今ここが多重化します。まんがは、彼方に夢想される異世界なのではなく、目の前の、まさにこの世界が同時にまんがでもありうるのです。

 例えば、三本しか指の描かれないキャラたち。彼らを思うともなし、ジュンコさんの手もとを覗くと、見たこともない指使いでペンを握っていて、驚いたことがあります。まんがにつられて日常を顧みたら、うっかり踏み外してさらに傍らの別世界へ不時着してしまったかのようでした。ともあれ、その筆遣いを眺めるうち、これと比べたら案外三本だけでもこと欠かないのかもしれない、そう思いはじめている自分に気がつきました。まんがは、日常の秩序をこともなげに再配置して人をそこで遊ばせます(ケンダル・ウォルトンの「ごっこ(遊び)理論」を参照。『フィクションとは何か』等)。

 まんがが手渡されるたび、世界は多重化し、日常一辺倒のままではいられなくなります。輻輳する世界によって、著者も読者もあらぬ方へ逸脱を余儀なくされるのです。今回の文庫化もその賜物だったりするのかもしれません。

 すると、本書の身上は、ネタ(内容)そのものではなく、かえってその外部、つまり、日常とまんがが節操なく混じり合う現実のプロセスにこそ懸かっている、やはりそう考えられそうです。だから、話数を仕切りなおすたび自己紹介を繰り返し、しきりと語りかける話法が採用されるのでしょう。外部が尊重されているのです。この性向は点目の機能にまで及んでいます。余計な感情移入を防ぎ、読者をまんがの外に留めおくのです。

 ちなみに、一般的なコミックエッセイの場合も、内面の回避がおそらく点目の理由です。ネタ(ワンテーマ)の効率的な伝達にとって、複雑な心境は障碍でしかありませんから。ただしこんどは逆に、読者はネタへ、つまり作品内の消費へ促されます。ネタ(ワンテーマ)を軸に編まれた構成や媒体が、そう仕向けるのでしょう(点目そのものはニュートラルな記号だが、おかれる環境や文脈に応じて役割を変えうる。いわばヤコブソンいうところの「シフター(転換詞)」だ)。

多夢多夢茶会 秋篇!

  • 2015.11.08 Sunday
  • 13:04
 チラシと半券づくりに協力させて頂きましたー。初回からこれで通算3回め。まいど、あれこれアイデア練るの楽しませてもらっています。

 B5コピー用紙を二ツ折。バビューンとブランコが振り抜けてゆきます。

 今回は、アニメ「アルプスの少女ハイジ」(高畑勲演出)のオープニングから超ド級ブランコを拝借しました。当作では地平線を上下させて、縦にパンしていたのを、右めくりのチラシにあわせて横へパン。さしずめキーフレームを4つ並べてアニメーションもどきができればな、と。チラシなので情報提供すべく、ちゃっかり動線に視線誘導も託してます。あと、アニメでは小鳥(種類が不明)がハイジに併走してましたが、ハトに代えました。宮崎夏次系さんのまんが「線路と家」に触発されまして(ちなみに彼女は小牛田出身で仙台の宮城野高校卒)。

 表紙。


 中味。でこれを捲ると、、

 裏表紙では、手が滑って落下しちゃいます。。
 、、じつは半券へ続きます。



 アニメ同様、雲に着地!(表)
 でもやっぱり落ちます!!(裏)



 イベント当日まであと2週間あまり。予約・お問い合わせは、こちらまで。
 e-mail : tamtamchakai@gmail.com 
 携帯電話 : 09095373142(結城)

 ところで先般、『この世界の片隅に』(
こうの史代)のアニメ映画化を話題にした矢先、こんどは『聲の形』(大今良時)のアニメ映画化というニュースが!しかも、監督が京アニの山田尚子さんだとか。いやはや、来年はえらい年になりそうです。最近、京アニの『CLANNAD(クラナド)第1期 第2期』をがんばって完走したのですが((全49話もある。。第1期は忍耐のひと言)、山田さんと高雄統子さんの演出回はやはり別格だったのでした。第2期16話の渚とそれ以降の汐の作画がとにかくすごい。原画と中割を誰が担当したのか知りたい。。
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10:00am-20:00pm
土日のみ-19:00pm
定休日:火曜
仙台市青葉区春日町7-34
お店のホームページはこちらです。

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