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    樋口佳絵小品展 2

    • 2008.07.24 Thursday
    • 17:56
    予告どおり、追加展示(1点)の写真をアップします。
    tenji-box
    tenji-box-s
    もしかしたら、樋口さんのボックス作品は初見だという方は、案外多いかもしれません。ここ数年はほとんど公開していなかったようですから。
    近頃は、絵画を中心に制作している彼女ですが、かつてはボックス・アートもかなり手掛けており、今回お借りしたものももう十数年も前の作品だそうです。

    既成物のコラージュと自由なイメージの絵画では、一見すると随分作風が変化したようにも見受けられます。
    しかし、素材の脆弱なあしらい方は一貫しており、核にあるものは全く変わっていないことがよく分かります。

    些細ではありますが、樋口さんの過去と現在を見比べられる貴重な機会だと思われます。
    是非ご覧下さいませ。

    継続して、彼女の絵本作品『耳の器』(2005)を販売しております。
    店頭ではもちろん、ホームページからもお買い求め頂けます。
    よろしければ、こちらからどうぞ。

    樋口佳絵小品展(追加)

    • 2008.06.26 Thursday
    • 14:02
    木彫の作品も追加展示させて頂くことになりました。
    平面作品ともどもどうぞご覧下さいませ。
    higutikae-1
    higutikae-2
    この場を借りて、樋口さんのご厚意に感謝いたします。
    ありがとうございます!

    さて、お陰さまで、作家による絵本『耳の器』(¥4500)もご好評を頂いております。
    店頭はもちろん、ホームページ上からもご購入いただけます。
    よろしければ、 こちらからどうぞ。

    参考:作家ホームページ『箱の中』(樋口佳絵)

    樋口佳絵さん小品展について(所感)

    • 2008.06.06 Friday
    • 13:08
    syoujo
    少女がそっぽを向いています。
    僅かに目尻が確認できるばかりで、表情は隠れています。
    樋口さんは、子どもをよくモティーフに起用しますが、たとえ真っ正面を向いていても、やはり表情が読み取れることはまずありません。
    眼鏡やお面、もしくは顔そのものに歪曲が施され、表情から内面を汲み取ることが封じられているのです。観者の視線は、内面へ下降できず、少女の表層つまり皮膚の上に留まらざるをえません。
    ところが、皮膚は薄く着色され、視線を難なく下地まで届かせます。それどころか支持体の板目すら浮きぼりに露呈しています。
    薄くのばされた絵具は、量塊や陰影を形づくることもなければ、筆致を強調することもありません。ただひたすら、下地や支持体に微妙なニュアンスを齎すばかりです。
    kodomo-d
    おそらく、樋口さんの作品で見られるべきは、じつは図である子どもではなく、その下層に広がる地の方です。しばしば彼女の作品には、下地の白亜や木板が生のまま露出しますが、これはそのために違いありません。またそれ故にこそ、子どもたちの手足は細く脆弱にあしらわれ、固有の顔を失う必要があったのではないか。子どもはあくまで、実体的な充実を欠き、地の広がりに視線を誘うきっかけでしかないのです。
    しかし、基底材そのもの(あるいは、モダニズムにおける還元主義)が問われているわけでもありません。依然として、それは子どもを通して見られる必要があるのです。そして、ここにこそ樋口さんの特殊性が認められます。
    少女に媒介された支持体は、単なる板きれであることをやめ、彼女の心境を濃厚に宿しています。とはいえ、露骨な感情や心象がそのまま背景に投影されることはありません。地が図に従属することは断じてないのです。地の処理こそが少女の心境を醸成しているのであって、少女はそれを追認するより他に術がないのです。地が図を圧倒するのに即して、心境が当人に先立っているわけです。
    ところで、心境にも様々あります。例えば恐怖という感情は、危険物の接近によって掻き立てられます。いわば主体のリアクションです。その一方で、原因が不明瞭な気分もあります。不安は、いつの間にか心に巣食って、とりとめもなく生の基調をなしているものです。かえってそれは、恐怖がそこから派生してくる感情の培地ですらあるでしょう。
    つまり、不安な気分は、恐怖の感情と異なり、主体の作用反作用には依存せず、感情の培地として主体を条件づけているのです。したがって、いったん不安に陥ると目に映る悉くがその色調に染め上げられてしまうでしょう。主体にとって気分は世界のあり様そのものです。
    樋口さんの作品、とりわけその地に賭けられているのも、まさにこの不安な気分を措いて他にありません。それは主体の条件であり、世界そのものです。だからこそ、図である少女は希薄にあしらわれる他なかったし、それを支える地が優先されねばならなかったに違いありません。
    基底材に気分を帯電させること。可能性の中心は、おそらくこの点にこそあり、子どものイラストレーションにも、ましてや基底材の扱いそのものにもないような気がします。

    樋口佳絵小品展

    • 2008.05.29 Thursday
    • 23:06
    樋口佳絵さんの絵本を取り扱い始めました。
    通信販売をご希望の方はこちらからどうぞ。
    もちろん店頭でも販売しております。
    『耳の器』表紙
    『耳の器』樋口佳絵 絵 渡部亨 詩 2005 ¥4500 限定300部
    n-1
    無綴じ計20枚。そのうち絵が10枚、詩篇が10枚。絵と詩は一枚ごとに対応しており、重ねて鑑賞することも出来ます。
    n-2
    さて、絵本の販売に伴い、彼女の小品も展示いたします。
    ひとつは、絵本にも採用されている絵画(2004)。残りふたつは、銅版画(2001?)です。
    syoujo
    douhanga
    樋口さんは、仙台在住とはいえ、このところ東京での活躍が目覚ましい作家さんです。
    去年は、書籍の装釘にも作品を提供なさっています(辻原登『だれのものでもない悲しみ』、天童荒太『家族狩り』)。
    おそらく今回の展示は、小規模ながら地元での貴重な機会になるはずです。とりわけ、銅版画はこれを見逃すとなかなか目にすることは難しいものと思われます。
    よろしければ、この機会に是非ご覧下さいませ。
    期限は、今のところ9月までを予定しています(中途展示替えあり)。
    参考:作家ホームページ「箱の中

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    お店のホームページはこちらです。

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