第3回 青野文昭小品展 第2期

  • 2013.08.23 Friday
  • 17:27
 ようやく宵と明け口は、暑さが薄らいできました。窓を開けたままだとやや肌寒いくらい。もっとも、すっ裸で寝てるせいかもしれませんが。。
 それでも、古本の作業中は、じわり汗が噴き出します。ふー。



 さて、この週明けは、青野さんに展示替えをして頂きました。いよいよ、こないだアメリカで滞在制作なさってきたばかりの新作がお出ましです。まずは、あちらで拾われたおかしやたばこの包装紙。それからレンガをモチーフにした作品を公開します。後者は、ドアストッパーとしてよく利用されているのだそうです。


 「なおす・延長・2013―アメリカ・バーモンド―」1
 「同」2
 「同」3



 「なおす・復元・2013―アメリカ・バーモントのレンガの復元ー」1
 レンガの作品は、ブックエンドとしてさりげなく古本屋に溶け込んでたりします。。



 「なおす・延長・2013―アメリカ・バーモンド―」4
 「同」5



 なおす・復元・2013―アメリカ・バーモントのレンガの復元ー」2
 もとの規格にある浮き彫り「ROCK」。これが経年の傷みによって、判読しづらくなっています。青野さんの「修復」はここへ注意が向けられます。「R」と「K」、「O」と「C」があやふやなままセリーを継起させるのです。まるで、アルファベットじしんが「あれ、おれってRだっけ?いやKだったような」なんてぶつくさ揺れ動いているかのよう。



 「なおす・延長・2013―アメリカ・バーモンド―」6

 例年8月下旬あたりから、各種イベントがどっと増えますが、いくつかご紹介いたします。弊店ゆかりの方々です。

仙台写真月間 2013
 計9名が1週間ずつリレー方式によって個展を開きます。もう12年にもなりますが、今年は初のトークイベントを予定なさっています。気になるけど、営業があるのでぼくはゆけません。無念。ご都合のあう方はぜひ!

 会期:2013.8.27-9.29
 時間:11:00-19:00(月曜休廊、日曜-17:00)
 会場:仙台アーティストランスペース(SARP)
 料金:無料
 備考:
  8.27-9.1 小岩瞳子/稙田優子
  (8.31 18:00-19:30 トーク 小岩瞳子/稙田優子/福島隆嗣)
  9.3-9.8 城田清弘/酒井佑
  (9.7 18:00-19:30 トーク 城田清弘/酒井佑/森忠治)
  9.10-9.15 伊東卓/花輪菜穂
  (9.14 18:00-19:30 トーク 伊東卓/花輪菜穂/菅谷昌弘)
  9.17-9.22 小岩勉/阿部明子
  (9.21 18:00-19:30 トーク 小岩勉/阿部明子/菅谷昌弘)
  9.24-9.29 山田有香
  (9.28 18:00-19:30 トーク 山田有香/佐藤志保)



★ 樋口佳絵展
 つい数ヶ月前には、ターンアラウンドでも展示していただいたばかりの樋口さんですが、お次は軽井沢です。仙台からだとやや離れてはいるものの、期間が長いので、この機会に足をのばしてみては。秋の軽井沢もよさそう。

 会期:2013.9.1-12.1(9月無休、10-12月は火水休館)
 時間:10:00-17:00
 会場:<a href="http://umi-karuizawa.blogspot.jp" target="_blank">軽井沢現代美術館</a> 2階ギャラリー
 料金:一般¥1000/65歳以上、大学高校生¥800/小中学生¥500/未就学児童 無料(お茶あり)


★ 青野文昭展
 近々、東京でも個展が開かれます。仙台と名古屋、それに東京、三都市で同時に青野さんの展示が!会期中には、美術批評家の福住廉さんとのトークイベントもあります。

会期:2013.9.9-9.21(日曜休廊)
時間:11:30-19:00(土曜-17:00、最終日-16:00)
会場:Gallery K



 この月曜日に掲載して頂いた「まちかどエッセー」(『河北新報 』夕刊)の4回めです。初出とは若干異同があります。次回は、9/2(月)掲載予定ですー。
なお、過去の記事はこちらからご覧頂けます(1回「窓」、2回「クモ」、3回「夢」 )。

* タイトル *
幽霊

* 本文 *
 母方の親戚が集まると、決まって幽霊のはなしになった。ほら、こないだ亡くなったあの人、また来たの。口々にそう告げてはうなずき合う。そういう血筋らしい。ところが、何の因果か私だけ勘に恵まれなかった。だから、輪に入ろうにも相槌すらおぼつかない。
 それだけに、心霊写真は重宝した。なにしろ私にも見える。ただ、大人のおしゃべりを倦まず聞くには、まだ年端が足りなかった。結局は、頭越しに聞き流すはめになる。卓の片隅で、ためつすがめつ写真に食い入るのが常だった。
 さりとて、没入も叶わなかった。画面中どこにも落ち着けないのだ。人と幽霊がてんでに写り、場を共有してはとても見えない。空間がどうにも食い違う。そもそも、存在する次元が異なるのだから当然だ。とまれ、幽霊が怖いというよりも、この寄る辺なさが目眩を引き起こす。まるでコラージュだ。異質な像が衝突し、まなざしに亀裂をもたらす。すると、さらに調停すべく新たな視座が強いられる。それこそ幽霊ではないか。見ているものをして化けさせる。心霊写真の身上に違いない。
 もとより、写真が生まれた直後から、心霊写真は感光板上のコラージュにほかならなかった。光の痕跡ばかりか、新聞の切り抜きまで流用されたという。当時の写真に、印刷特有のドットを確認できる。
 次第に家中が気ぜわしくなり、子どもには窮屈になる。そっと抜けだし、よく河原で時間をつぶした。ムクドリの飛翔は格好の見世物だった。数十万の群れが一斉に、とんでもない勢いで駆け抜け、急旋回を繰り返す。伸縮自在に空全体が綴じては開く。いうまでもなく統率者はいない。なかには、軌道を逸れたり、中途から合流するものもいる。あくまで個体は自由なのだ。きっと、各自が近傍を察し、それが折り重なった果てに大きなうねりがもたらされるのだろう。
 途方もないコラージュだ。個体ごとのばらばらなゆらぎを調停するかのように、群舞が生起する。ムクドリ自ら化けるのだ。何だか、私にも幽霊を見られた気味がして、幼心に親戚への気がねが多少和らぐ。
 帰ったら、すでに日は傾き、会食が始まっていた。案の定、叱られた。

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