志賀理江子写真展 ブラインドデート 第4期 続

  • 2013.07.04 Thursday
  • 19:45
 もうちょっとだけ延長させて頂けることになりましたー。志賀さんのご厚意に感謝です。
 先月のまま、今月15日まで展示を継続します。これが本当に最後の機会。ぜひお見逃しなく!

 長期にわたり作品たちと過ごしていると、いつまでも一緒にいたくなってしまいます。それに、不思議と見え方も変わってきたり。
当初は、被写体が見つめる先、つまり彼岸へ意識が促されたものでした。ところが、見慣れてくるうち、むしろまなざしのたもと、眼を囲う顔のあり方に注意が向くようになってきました。
 女性が彼岸を望む一方で、男性は路上の現実を見据えています。すると、女性の顔は、中央を占めているにも拘らず、じつは画面内に居場所がありません。彼岸と此岸に引き裂かれ、いきおい浮遊しはじめます。
ところで、撮影者による「笑わないでレンズを見つめて」という指示。これは必ずしも顔から表情を差し引くばかりとは限りません。表情の欠落は、対面する他者(撮影者)との関係をも絶ち、その下に潜む傾向を露見させます。いわば、顔面そのものが微分化するのです。例えば、恋人の背に凭れる頬は、信頼感や親密さのみならず、倦怠や弛緩すら湛えています。
 顔は、寄る辺をなくし、宙づりになったまま、多様な傾向が拮抗する場として機能しているようです。



 日が落ちると、店内のあかりに照らされ、透けて浮かび上がります。画像だと伝わりづらいですが、とてもきれい。上は屋内、下は屋外から。


 これまで展示してきたもの、またそこから洩れたものすべてをお手にとってご覧頂けます。なかなかないですよ!

 ちなみに、志賀さんのお次は、青野文昭さんにお願いしています。今月中旬から12月まで。1ヶ月ごとに展示替えします。
乞うご期待!

 最後にいくつかご報告。。

 おかげさまで、今年も無事に本の月が経過いたしました。一箱古本市を始め、Book!Book!Sendaiの各種イベントにご来場下さったみなさまへ深くお礼申し上げます。
 また、タナランさんでの「つくってきたもの、よんできたもの」関係者の方々には格別の感謝を。とくに、会場主のタナランさんと、樋口さん、佐藤さん、色々お世話おかけしました。本当にありがとうございました!
 残すところ、最後のイベントが火星の庭さんで実施中です。「<タコシェと火星の庭の往復書架」。7/8(月)まで。ぜひ見届けて下さいねー。

 それから、今月からひっそり(?)『河北新報』さんの夕刊(仙台圏のみ)で「まちかどエッセー」なる欄を担当させて頂くことになりました。10月まで隔週ペースで7回続く予定です。皮切りが7/1(月)だったので、次は7/22(月)。よかったらご笑覧下さいね。
 以下、前回の分です。表記が初出と若干異なります。

* タイトル *


* 本文 *
 窓に溢れる光につい見とれてしまう。日ざしの強いこの時期は、ましてうっとりさせられる。作業をさっさと片付けたいのに、どうにも抗えない。開店前のいっとき、薄暗がりに佇むのが日課になっている。
 人が往き交い、向こうをクルマが走り抜ける。風か小鳥か、その仕業に梢がなびく。絶え間ないきらめきが視界を満たす。ふと、19世紀末、映画を初めて見た人たちに思いが至る。彼らを驚かせたのは、きっと内容ばかりではなかったに違いない。何しろ、変哲のない記録映像でしかなかったのだから。むしろ、イメージが生まれるその不思議さに目を奪われたのではなかったろうか。
 単なる光の溜まりから、くっきりイメージが結ばれる。それは、視界が切り開かれる経験であり、応ずる体勢の立て直しをも伴う。釘づけになる身体は、実は潜在的にめくるめく変容に曝されている。かえって、その兆しが充満するあまり、身動きが取れなくなるというべきか。光の虜になるのも無理からぬことのように思えてくる。
 ところで、光が、必ずしも視覚的なあらわれを導くとは限らない。例えば、植物なら最終的にデンプンを生みだす。光からエネルギーを抜き取り合成するのだ。光という問題に対する回答として、種ごとに多様なイメージがもたらされる。光合成においては、化学的な組成そのものがイメージなのだ。無論、随意に創作しうるものではない。光こそが、葉緑体や眼を養い、イメージを生成する培地をなす。生物になしうるのは、ただ光に浸り、ありうべきイメージを探り当てることに限られる。応答を誤れば潰えもする。光源に誘われ、焼身してしまう蛾が典型だ。
 何もこれは、進化の長い過程だけに留まる話ではない。光に触れるたび繰り返し問われうるはずだ。映画や絵画はいうに及ばず、窓からのありふれた眺めですら、新たなイメージの到来を待ち受けている。

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  • 2017.08.22 Tuesday
  • 19:45
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