仙台文庫創刊!

  • 2011.02.03 Thursday
  • 13:47
 つい先日1月31日、ついに仙台文庫が創刊されました!おめでとうございます!
 まずは、代表の大泉浩一さんをはじめ、関係者の皆さま、本当にお疲れさまでしたー。
 じつは、弊店では、思いのほか早く入荷させて頂き、こっそり先行販売していました。それがこの度、正式に創刊の運びとなりましたので、あらためて当ブログでもご報告させて頂こうと思います。

 創刊タイトルは、予告していたとおり2点。
 仙台でbook cafe 火星の庭を営む前野さんと、宮城県美術館で教育普及を担当する齋さん。おのおの生業ならではの著作です。

 まずは前者をご案内。後者は次回ご紹介いたします。

 『ブックカフェのある街』前野久美子 編著、メディアデザイン、2011、¥940+税
  目次:
   第1部 ブックカフェの小さなドア(前野久美子)
    火星の庭物語
    私が出会ったブックカフェ
   第2部 街と人と本と
    1 街の中の本の風景
     いろいろなブックカフェ(書本&cafe magellan 高熊洋平、stock gellery&atelier 吉岡英夫)
     本をつくる人に合う(圭書房 留守晴夫、アトリエ葉 岡田とも子、仙臺文化 渡邊慎也)
     夜の文学散歩 佐伯一麦
    2 街の中の本の記憶
     文学のかけらを探して、まち歩き(西大立目祥子)
     仙台を通過した作家 岩野泡鳴(佐藤純子)
     江戸時代の仙台を生きた只野真葛という女(早坂信子)
     俳人 佐藤鬼房と塩竈(関根かな)
    コラム 尾形亀之助 菅原克己 古山高麗雄(荻原魚雷)</span>

 二部構成のうち前半は、「火星の庭」のこれまでが、開業前の道のりも含めて赤裸々に(!?)綴られています。そして、その過程でひとつのアイディアが結晶します。店=街という定式です。
 印象深い一節を引用します。旅先で出会ったブックカフェ「globe」を糸口に、お店と街の関係を鮮明に浮き立たせています。

 「globeの空気、それはプラハの街と切り離せないものだ。プラハの時間の流れ、人の暮らし、街の景色がglobeのなかに流れている。カフェはカフェだけでは成り立たず、いつも街の空気を留めては満杯になったら、少しずつ外(海)ヘ注ぎ出している川のようなもの。カフェを営む人は、川を見守る岸辺の番人。通行人や船で渡る人のお世話をする。川は少しずつ変化をし、一生懸命お世話をしても街が荒んできたら川も汚れる。もしかして、水が涸れてしまうかもしれない。街と川は共同体なのだから」。

 注目すべきは、店も街も、同じ水流、つまり水分子の群れだという指摘です。
お店は、街に浮かぶ島ではないのです。そうきっぱり境界を引けるわけがありません。ましてや、無闇に両者のヒエラルキーは認められません。
 ところが、大上段な都市計画や大手のマーケティングは、この境界線を前提に、場を設計してしまいます。いうまでもなく、それでは抽象的たらざるをえません。
 いっぽう前野さんにとって、そうした粗雑な境界線など問題外です。彼女は、矢継早に多様な分子(人、店、街)と接触しては、多様に群れ(旅、井戸端会議、イベント)を形成し続けます。境界線は、その持続の果ておのずと齎されるより他ありません。街も店も人も、彼女にとってはみな同じ。論理階梯を踏み越え(踏み外し?)短絡しながら、次々と接続してゆきます。本書には、その軌跡がそのまま彼女の半生として書き留められています。
 だとすれば、本書じたいがその軌跡の最前線にあたります。それは、仙台文庫を立ち上げたライター大泉さんとのカップリングは云うに及ばず、本書の後半に一挙に噴出します。

 後半は、前野さんにこれまで接触した人や店、そして街がどっと召喚され、驚くほど無造作に盛られています。新興のブックショップや出版社。地元の近代史を発掘する郷土史家。それから、地元在住作家が開く読書会の風景。なかには、地元書店員が嗜む漫画まで。ほとんど支離滅裂です。
 しかし、この纏まりを欠いた分子どうしのはざまこそ、前野さんの本領、ひた走るフィールドだったはずです。つまり、本書は、この多様さをとおして、彼女の活動をパフォーマティブに反復しているのです。

 本書が体現するのは、前野さんに出会った人や店、そして街が接続、短絡し続けるプロセスそのものです。ただし、それは必ずしも彼女の個性にのみ由来するわけではありません。無論、前野さんが存在しなければ、ここに記された軌跡も残されることはなかったに違いありません。しかし、このプロセスじたいは、ふだん意識せずとも、誰しも暮らしのなかで避けようもなく経験している、生の条件そのもののはずです。
 あらためて、そこから周りを見直し、プロセスを多様に開くこと。本書は、しきりに読者をそう促して已みません。

 もちろん、収録記事はどれも独立に楽しめます。とりわけ、前野さんの、転職と移住を繰り返す半生はハチャメチャ掛け値なしに面白いです(ご本人には失敬!)。それに、早坂信子さんによる只野真葛の紹介も貴重。
 ぜひお手にとってご覧下さい。よかったらお買い求め頂けるとなお嬉しいです!

 最後にひとつだけお知らせです。

 風の時編集部公式ブログより転載

 先月末にて、ひとまず幕を閉じた、古本とアンティークの蚤の市「+R part2」。
 あらためて、お越し下さったお客さま方に感謝申し上げます。ありがとうございました!
 そして、各参加店舗の方々にもお世話になりました。深謝です!と、舌の根も乾かぬうち、あさって2/5(土)からpart3として再会することが決定しました。
 補充もしてますので、またぜひ遊びにいらして下さいね!会場は同じく、kuraxの2階。会期は、今月一杯です。

 「+R(プラス・アール)part3」
  期間:2011.2.5.sat.-2.28.mon.
  会場:kurax(クラックス)2F(仙台市青葉区一番町3-3-1)
参加店:
Book : 火星の庭+マゼラン
Art : birdo flugas
Antique : ISHINNHYGGEBUKOWSKI(ブコウスキー)
Sweets : Daily's muffinSweet Spice AsanoNYAU(ノワイヨ)
  備考:「プラスアールは付加価値だったり、手にする喜びだったり、reabsorb(再吸収する)、reconcile(調和させる)、relax(くつろぐ)など色々な「R」が頭文字となる言葉の意味を、参加するお店の雰囲気とあわせて商品を提案します」。(チラシより転載)

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